おもんない(関西弁)の意味とは?
おもんないの意味
「おもんない」とは、関西弁で面白くないことを意味する言葉です。
「おもろない」と発音されることも多いので、併せて覚えておきましょう。
「おもんない」はこの一覧にも収録中
おもんないの反対語
「おもんない」の反対語は面白いことを意味する「おもろい」になります。
「それめっちゃおもろいやん」などのように使われることが多く、関西出身のタレントや芸人の影響で全国的にも認知度が高い関西弁の一つとなりました。
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おもんないが含むニュアンス
他府県民にとって「おもんない」はただ単に「つまらない」「くだらない」と言われたと判断し、言われると傷つく言葉かもしれません。
しかし関西人は言われた言葉が「おもんない」の一言であれば、その話やネタの内容が面白くなかっただけだと判断します。
このことから分かるように、関西ではこの「おもんない」という言葉がどのように用いられるかによってそのニュアンスや重みが変わります。
ここではそれらの一部を解説します。
「おもんないわー」
「おもんないわー」は「心底つまらない」という感想を何とか明るいニュアンスで振り絞った末の表現と言っても過言ではありません。
この時に笑顔で相手の方を向いて言っているのであればイジリの可能性もありますが、口元は笑っていても目元は笑っておらず目も合わないというのであれば軽く怒りの感情を抱いていると判断して良いでしょう。
「あんたほんまおもろないな」
関西人にとって「おもんない」という烙印を押されるのはショックな出来事であるため、他者に対しても直接的に「おもんない」と言うことはあまりありません。
しかし他者を不快にしたりタブーな話題を面白おかしくイジるような発言をした際には、いかに愚かな発言をしたかを分からせるために「ほんまおもろないな」「おもろないねん」といった鋭い言葉をぶつけます。
真顔でこの言葉を言われた時は確実に相手は怒っているので、自分の発言を振り返った方が良いでしょう。
「何もおもんないわ」
標準語に直すと、「何も面白いことはない」「何がそんなに面白いの?」といったニュアンスです。
「あんたほんまおもろないな」と同様に、何か相手の地雷を気づかぬ内に踏んでいた場合に言われる傾向にあります。
「顔も見たくない」「早くどこかに行ってほしい」といったニュアンスを含むこともあり、場合によってはその後の関係修復も難しい可能性が高いので、自身の発言を振り返って非があれば真摯に謝罪した方が良いでしょう。
おもんなかった時関西人はどう対処する?
関西には、誰かが滑ったらあえてそれを拾って笑いに変えるという暗黙の了解があります。
誰かが滑った時に「おもんない」ととどめを刺すようなことを言っては更に場の空気を白けさせてしまうので、そのような時は「何言うてんねん」「この空気どないすんねん」など何か一言言い、滑ってからツッコミを入れるという一連の流れに変えます。
特に誰もツッコミを入れない場合は一瞬の間をおいて滑った本人が「この部屋冷房だいぶ効いてます?」「めちゃくちゃ綺麗に滑ったわ」などと一言入れることで、そこからまた笑いと会話が広がります。
またその瞬間は不完全燃焼で終わってしまったとしても、数時間経ってみんながそのネタのことを忘れた頃合いに、そのネタの一部を本人以外の誰かが会話に挟んで大きな笑いを生むということも人によってはします。
このようにして、関西人は直接的な言葉を避けておもんなかったことを相手に伝えたり、滑ったネタを笑いに昇華します。
おもんないを使った例文
ここからは、「おもんない」を使った例文をご紹介します。
例文1.「テレビおもんないのしかやってへんわ。」
「テレビで何も面白い番組がやっていない」という意味のフレーズです。
「おもんない」を省略して「テレビ何もやってへん」のように一言で表現することも多いです。
例文2.「おもんないとか言わんとってや。」
いじるように「おもんない」と言われた時の少し拗ねたようなニュアンスの返しです。
ただし、先述したように相手が本気で「おもんない」と言っている時にこのように言えば火に油なので注意しましょう。
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