関西弁のイントネーションの特徴!標準語との違いは?
関西弁のイントネーションは、他府県の方言と比べても独特で耳に残りやすいもの。
しかし、「特徴的だからできそう」とそのイントネーションを真似してみようとしても実際には難しく、関西出身の人がどんなに頑張っても100%マスターするのは困難です。
そこでこの記事では、実際に関西弁のイントネーションとはどのようなものなのかについて見ていきます。
随所で標準語との発音の比較も取り上げているので、声に出して読んでみてその違いを実感してください。
全10問の関西弁クイズも用意しているので、実力を試したい人はチャレンジを。
【人気】関西弁クイズ、解けるかな?
関西弁のイントネーションの特徴
アクセントと発音
関西弁のアクセントは一般的に「京阪式アクセント」または「甲種アクセント」などと呼ばれており、近畿地方をはじめ四国地方や福井県・岐阜県などのエリアにも広がっています。
高い音を「H」、低い音を「L」、音が下がる拍を「/」で示すと、主に以下のアクセントの型があるとされています。
H○
H○/
L○
H○○
H○/○
L○○
L○○/
また、一番目・二番目・三番目にご紹介しているような一拍語は音が伸びるという特徴もあります。
とは言えこれでは実際の発音があまりよく分からないので、単語と音の高低を表す「→」を見ながらその発音の例を確認していきましょう。
電車 →→↑
ファミマ →↑→
なんでやねん →→↑→→→
バナナ →↑→
歯 ↑→
助詞の省略
基本的に関西弁は「て」「に」「を」「は」「へ」「が」などの助詞を省略して話すため、それに伴いイントネーションも標準語とは一味違うものになります。
以下の例文とそれを関西弁に直したものを例に見てみましょう。
(標準語)この間実家に行ってケーキを食べてきた→(関西弁)こないだ実家行ってケーキ食べてきてん
(標準語)友達が旅行へ行った時のお土産をたくさんもらった→(関西弁)友達が旅行行ってきやった時のお土産めっちゃもろた
(標準語)あの子は帰りに友達の家に寄って差し入れを届けるよう頼まれた→(関西弁)あの子帰りしなに友達んとこ寄って差し入れ届けてほしい言われとった
(標準語)知り合いがジムに入会したがマシンの使い方が分からないと嘆いていた→(関西弁)知り合いがジム入会しやったけどマシンの使い方分からへん言うて嘆いてやった
標準語・関西弁それぞれで文章を比較すると、助詞がところどころ省略されていることが分かります。
他府県出身の方からすると発音しづらくないのか疑問に思うかもしれませんが、先述した通り関西弁特有の言葉や発音、アクセントがあるからこそ助詞を省略してもその意味が通ると言えます。
関西弁と標準語のイントネーションの違い
関西弁と標準語は使用する言葉が若干違うというのももちろんありますが、そもそものアクセントが逆であるためそれに伴いイントネーションも異なると言われています。
関西弁・標準語それぞれのイントネーションの違いを確認するべく、挨拶文を例にして早速見ていきましょう。
おはよう:(標準語)→→→→ (関西弁)→→↑→
こんにちは:(標準語)→→→→→ (関西弁)→→↓→↑
こんばんは:(標準語)→→→→→ (関西弁)→→↓→↑
おやすみ:(標準語)→→→→ (関西弁)→→→↑
挨拶に着目しても、これだけイントネーションが異なることが分かります。
身の回りの物を指す様々な言葉のイントネーションの違いに注目してみると面白いかもしれません。
関西人は標準語を話しても関西弁のイントネーションが抜けない?
関西人は標準語を話すことはできても、そのイントネーションやアクセントを完全に標準化することは難しいです。
これは生まれ育った地域の言葉が自身の中で根強くあり、またアクセントが逆である標準語を急に話すというのは困難であるからだと考えられます。
関西ではなく関東など他の地域で住んでいて普段は標準語を聞く機会の方が多いと言うのであれば上手く発音することができるかもしれませんが、生まれも育ちも関西で普段は自分も周囲も関西弁だという場合は完璧に標準語の発音をするのは至難の業でしょう。
関西弁の実力を試したい人はこちらから!