気にしい(関西弁)の意味とは?
気にしいの意味
「気にしい」とは、何かと人や物事のことを気にしてしまう人のことを意味する言葉です。
神経質な人やクヨクヨしてしまう人のことをこのように言い表すことが多いです。
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気にしいの語源と由来
この「しい」は「する」が連用形名詞化したもので、「~する人」という意味です。
そのため「気にしい」は「気にする」と「~しい」が一緒になったことで生まれた言葉だと考えられます。
気にしい以外の「~しい」
関西では「気にしい」以外にも「ええかっこしい」「緊張しい」「真似し」「いらんことしい」などの言葉が存在します。
「ええかっこしい」は格好をつける人、「緊張しい」は緊張しやすい人、「真似し」は何でもかんでも真似してくる人、「いらんことしい」は余計なことばかりをする人のことをそれぞれ意味します。
人の性格的特徴をこのように言い表す文化があることを知っておきましょう。
気にしいをポジティブに言い換えると?
「気にしい」であることはネガティブに捉えられることが多いですが、視点を変えればとても素晴らしい長所になります。
例えば色々なことが気になったりクヨクヨしたりするのは、感受性が強く様々なことに気が付けるという風に変換できます。
「気にしい」のネガティブな部分にばかりつい注目してしまうかもしれませんが、このようにポジティブな部分にも積極的に目を向けてみましょう。
気にしいの例文
ここでは、「気にしい」を使った例文を見ていきます。
例文1.「あんたほんまに気にしいやなぁ。」
「あなたは何かと気にする人だね」という意味の例文です。
常に何かを心配している人はこのように言われることがあるかもしれません。
例文2.「あの子気にしいやけどよう気ぃつくええ子やで。」
この例文は、「あの子は何かしらいつも気にする子だが、その分様々なことに気の付く良い子だ」といったニュアンスです。
気にしいであることを短所だと思っている方もいるかもしれませんが、気にしいだからこその良い点はたくさんあるので、ポジティブに変換できるよう意識しましょう。
気にしいな人の原因と特徴
ここからは、気にしいな人の原因と特徴について簡単に解説していきます。
特徴1.自分に自信がない
気にしいな人は自分に自信がない傾向にあります。
「さっき友達に言った言葉の意味を誤解されているんじゃないか」「企画が上手くいかないのは自分が足を引っ張っているからなのでは」など、自分に自信が持てないため何か気になることがあればその原因を全て自分に求めてしまいます。
急に自分に自信を持つというのは難しいことですが、小さなことでも自分を褒めるよう意識すると徐々に自己肯定感も育ち自信が持てるようになるかもしれません。
特徴2.トラウマを抱えている
過去に何か大きな失敗をしてしまったなどの経験を持つ人も、その時の恐怖心がトラウマとなって気にしいになってしまうことがあります。
特にそれが自己完結するものではなく周囲にも多大な迷惑をかけてしまったというものであれば、その傷はとても深いものです。
その傷を無理に癒す必要はありませんが、視点を変えればトラウマとなった出来事から学んだことも多いからこそ気にしいな性格になったとも言えます。
過去の自分と今の自分は違うということを自分自身に言い聞かせて日々を過ごせば、そのトラウマや気にしいな性格も徐々に落ち着くでしょう。
特徴3.幼少期に親から適度に評価されることがあまりなかった
幼少期の頃に親に適切な評価を受けることがなかったことも、気にしいになる原因となりかねません。
お母さんのお手伝いをしたり絵を描いたり工作したりと幼少期は様々な経験を通して成長していくものですが、それらに対して親が評価しないと子どもは「これじゃダメだったんだ」「私は何をしても上手くできない」など自ら過小評価するようになります。
また、その反対で過剰な評価を受けてきた場合も「周囲の期待に応えなくてはいけない」というプレッシャーから周囲の反応を窺うようになってしまいます。
何事も度が過ぎるのは良くないものですが、そうした過去の呪縛から自分を解放できるよう自分で自分を認めてあげるというのが必要です。
気にしいを直す方法
ここでは、気にしいな性格を改善するために試してみたい方法をご紹介します。
方法1.気にしいである自分を受け入れる
気にしいであることを気にしている方も少なくありませんが、まずはそんな自分をきちんと受け入れましょう。
「どうして自分は些細なこともこんなに気にしてしまうのだろう」と考えてしまうと自己嫌悪に陥り、余計に物事に敏感になってしまいます。
気にしいをある程度自分で許容してあげることで、少しずつ「まあいいか」と流せるようになるでしょう。
方法2.他人の評価を気にしない
会社の人や友達など、周囲からの評価を意識しすぎていませんか?
他人の評価を気にしすぎると、「他の人はあんなことができるのに」と自分と他人とを無意識に比較するようになり、更に悪循環に陥ります。
確かに他者からの評価というのは自分自身の信用を獲得する上で大切ですが、だからと言ってそれらを意識しすぎると気にしいを加速させることに。
他人からの評価ではなく、自分はどう思うのかという点に重きを置きましょう。
方法3.周囲の人はあまり他人のことを気にしていないことを意識する
自分が思っているほど他人は自分のことを気にしていないという言葉がありますが、これは職場や学校、プライベートなどどの場面でも言えることです。
たとえば昨日の友達の服装や駅で隣り合った人が話していた内容など、あなたはすぐさま答えることができるでしょうか。
答えられたとしても、きっと記憶を細かに辿らないとなかなか難しいはずです。
特に印象深い物事であれば一定の期間は記憶に残るかもしれませんが、自分の事でない限りその後は忘れてしまうことがほとんどです。
良い意味でも人はそれほど自分のことを気にしていないということを意識すると、気にしいな性格も少し緩和されるでしょう。