テレコの意味とは?
テレコの意味
「テレコ」とは、関西弁で「あべこべ」「入れ違い」を意味する言葉です。物と物とが逆になっていることを指し、歌舞伎用語が語源になっていると言われています。
関西に限らず、ビジネスシーンでも使われる場合もあります。
関西弁クイズでも出題している関西弁なのでこちらも確認してみましょう。
「テレコ」はこの一覧にも収録中
ビジネスシーンにおける「テレコ」の意味
関西弁のテレコと意味としてはほとんど一緒ですが、関西弁での「テレコ」は物と物とが逆になっていることを表し、ビジネスシーンでの「テレコ」は入れ違いになっていることを表します。
例えば関西弁の「テレコ」はシャツが裏表逆になっている時に、ビジネスシーンでの「テレコ」は上司と部下が入れ違いになった時などにそれぞれ使います。ほとんど同じ意味なのであまり厳密に覚える必要はないかもしれませんが、覚えておくと便利かもしれません。
標準語で言い換えると?
「テレコ」は標準語だと「食い違い」「あべこべ」などに言い換えることができます。
そのため、「荷物がテレコになっている」であれば「荷物があべこべになっている」、「AさんとBさんのプリントがテレコになっている」であれば「AさんとBさんのプリントが入れ違いになっている」とそれぞれ言い換えることができます。
「テレコ」の意味を正しく理解しておけば、表現の幅も広がるのでぜひ覚えておきましょう。
テレコの具体的な使い方
ここからは、「テレコ」の使い方について具体的に見ていきます。
例1.『シャツテレコになってんで。』
「指摘したら傷つけてしまうかもしれない」と言えない人もいるかもしれませんが、関西ではこのフレーズを使って気軽に教えてあげることが多いです。
もちろん目上の人にこのように伝えるのはNGですが、相手が気の置けない友達や家族である場合、このように伝えてみるのも良いかもしれません。
ちなみにこのフレーズを言う際は、「シャツテレコんなってんで」と「に」を「ん」に近い音で発音することがポイントなので、ぜひ意識してみてくださいね。
例2.『今日のお弁当お父さんのとテレコになってたで。』
お弁当を食べようとしていざ取り出してみると、明らかにお父さんのものであった場合、それは「入れ違い」「逆」という意味で「テレコ」を使うことができます。
家に帰ってお母さんにそのことを伝える際に、ぜひこのフレーズを使ってみましょう。
もちろん、「お弁当」だけではなく様々なものを当てはめて応用するというのも、様々な表現ができて面白いのでぜひ挑戦してみましょう。
例3.『この本テレコになってんで。』
最近では各巻の背表紙を合わせると一つの絵になるというデザインの本も多く発売されていますが、1巻でも抜けていたりバラバラに本が収納されていたりすると、絵が綺麗に揃っていなくて気になりますよね。
この例文での「テレコ」はそのように本が反対になっているという意味合いで使われています。
このように気軽に伝えることができれば、相手も嫌な思いをせずに済むでしょう。
テレコの語源
「テレコ」は元々は歌舞伎用語の一つで、二つの節を交互に進めることを意味する言葉です。一幕置きに交互に節を展開していくという意味合いだったのが、今では「互い違い」「食い違い」といった意味で広まっています。
また、「手入れ」に接尾語「こ」が付いて徐々に「テレコ」になっていったという説も存在します。
このように見てみると、言葉の成り立ちと言うのはとても面白いものであると言えるのではないでしょうか。
テレコと入れ子の違いとは?
「テレコ」に似た言葉として「入れ子」という言葉が存在しますが、この二つは同じ意味なのでしょうか。
実はこの「入れ子」は、マトリョーシカのように箱の中に大きさの違う箱が格納されているような状態のことを指す言葉で、本来は「テレコ」とは違う意味を持つ言葉のようです。
しかし一部の地域では同じ意味合いで「テレコ」と「入れ子」が使われているようなので、もしかしたら「テレコ」という言葉が広まる段階で意味が混ざってしまったのかもしれません。
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