関西弁は可愛い?その理由や使いたいフレーズ・言葉
とある調査によると、関西弁が好きな人と苦手な人とではその割合は約五分五分であることが分かりました。
どちらかというと関西弁が苦手という人の中には「軽そう」「威圧的」といった意見が見られましたが、好き派では「柔らかい雰囲気がある」「角が立たない」「明るい」などの意見が多数見られました。
確かに「怖い」という印象を持たれがちな関西弁ですが、実はそれと同じくらい「可愛い」という印象を持たれることも多いです。
関西弁が可愛いと言われる理由
ここでは、具体的にどのような理由から関西弁が可愛いと言われるのか見ていきます。
理由1:親しみやすさがある
方言というのは一般的に標準語と比較して親しみやすさがあるという印象を持っている人が多いです。
例えば沖縄弁であれば大らかで表現豊か、博多弁は可愛らしい、広島弁は格好良いなど、地域ごとにそのイメージは異なります。
その中でも、関西弁は親しみやすさがあるというイメージを持たれがち。
「共通語と大阪方言に対する顕在的・潜在的態度の検討」という論文の中では、関西弁に親しみやすさや温かさが感じられるようになった原因として、関西出身の著名人をテレビで見る機会が多くなったことをはじめ、その心理的距離感の近さや言葉の型が良い意味で崩れていることが挙げられています。
程よいカジュアルさがあるということが、親しみやすいというイメージに繋がっているのでしょう。
理由2:語尾が伸びる
関西弁は基本的に「て」「に」「を」「は」「が」「へ」などの助詞が省略されます。
例えば「目が痛い」は「目ぇ痛い」、「この部屋で蚊が飛んでいた」は「この部屋蚊ぁ飛んどった」のように省略され、それに伴い単語の音を伸ばして発音するという特徴があります。
「気」「歯」「火」などの一音節で構成される単語は全て「気ぃ」「歯ぁ」「火ぃ」のように語尾が伸びます。
このように語尾が伸びると言葉に角がなく柔らかい印象になるため、「可愛い」という印象を持たれやすくなるのかもしれません。
理由3:擬音語・擬態語をよく使う
関西人は会話の中で擬音語・擬態語をたくさん用います。
「そこの角キュッと曲がる」「あの車物凄いスピードでぎゃぎゃぎゃーっと走っていった」「小麦粉どばっと出る」など、道案内の時以外にも様々な場面で多種多様なオノマトペが登場します。
実はこれは商人文化の名残で、相手とのコミュニケーションをより円滑にするための手段としてオノマトペが使われるようになりました。
使うオノマトペの種類にもよりますが、より詳しく伝えようと様々な擬音語・擬態語を使う様子が可愛く見えるのでしょう。
関西弁の可愛いフレーズ30選
ここからは、関西弁の可愛いフレーズをご紹介していきます。
1.めっちゃ
「とても」という強調の意味合いで使われます。
どのような使い方もできますが、「めっちゃ好き」「めっちゃ嬉しい」「めっちゃおもろい」など、ポジティブな言葉とセットで使うと良いでしょう。
2.いけずや~
「いけず」とは意地悪であることを意味する言葉です。
相手にいじられた時に拗ねた風に言う「いけずや~」には幼さも感じられるため、恋人などに対して使うと効果的かもしれません。
3.いやや
「嫌」という言葉に語尾の「や」がついたフレーズです。
「いやや」とそのまま言うのも良いですが、少し語尾を伸ばして「いやや~」のように言うと子どもっぽい可愛らしさが出せるでしょう。
4.なんなん
標準語に直すと「何なの?」を意味するフレーズです。
相手からいじるようなことを言われた時や意地悪をされた時、「何なの?」という意味合いで「なんなん~」と言うと良いでしょう。
また、たとえば友達が内緒話をしている時に「なんなん~?うちにも教えて」と「何々?」といったニュアンスで使うこともできます。
5.ほんま?
「本当に?」という意味の言葉で、例えば以下のように使うことができます。
「お昼どっか食べに行こか」「ほんま?行く!」
「実は遊園地のチケットとっとってん」「ほんま?嬉しい!」
6.あかん
「だめ」という意味の言葉です。
言い方にもよりますが、「あかんよ」「そんなんあかんもん」などのように相手を諭すように落ち着いて言えば威圧感もありません。
7.どしたん?
「どうしたの?」という意味のフレーズです。
「どないしたん?」と言うこともあるので、どちらのパターンも覚えておくと良いでしょう。
8.ちゃう
「違う」という意味の言葉です。
キレ良く言うと元気で明るい印象を与えますが、「ちゃうよ~」「ちゃうねん」「ちゃうもん」などのように言えば柔らかい印象になるでしょう。
9.~しとったねん
「~していた」という表現ですが、関西の中でも比較的新しい表現であるようです。
「さっきまで友達と会っとったねん」のように使います。
10.ぎょうさん
「たくさん」という意味の言葉です。
「ぎょうさん食べてや」「ぎょうさん買い物してもうた」のように使うと良いでしょう。
11.あんな
「あのね」という意味の言葉です。
「あんな、こないだあの子こんなん言うててめっちゃおもろかってん(あのね、この間あの子こんなこと言っててすごく面白かったの)」のように使いますが、少し幼い印象を与える可能性があります。
12.ええの?
「良いの?」という意味のフレーズです。
たとえば「私これ苦手やから良かったら食べて」「ええの~?」のように使います。
少し語尾を伸ばすようにして発音すると良いでしょう。
13.~やねん
関西弁の代表的なフレーズというイメージがある語尾です。
「私その日休みやねん」「めっちゃ美味しいお店やねん」などのように文末につけて使い、「~なんだ」というニュアンスで使うことができます。
14.~なん
「そうなん」「嫌なん?」のように語尾として使われます。
疑問文にも使うことのできる便利な語尾です。
15.うち
自分自身のことを指す一人称です。
「うち一回こんなとこ来てみたかってん(私一度こういうところ来てみたかったの)」のように使い、最近では関西圏以外でも用いられています。
16.~してくれへん?
「~してほしい」を意味するフレーズで、「悪いんやけど手伝ってくれへん?」のように使います。
「~してくれへんかな?」という表現で用いられることもあります。
17.ほんなら
「それならば」「じゃあ」という意味の言葉です。
「ほんならこないしよ(それならこうしよう)」のように使うことができ、柔らかい表現なので相手に可愛い印象を持ってもらうこともできるかもしれません。
18.やんな
同意や確認の意味合いで使うことのできるフレーズです。
「そうやんな!」と使えば相手が言った内容について同意するというニュアンスで、「これってこうで合ってるやんな?」のように使えば相手に確認を取ることができます。
「やんなぁ」のように少し語尾を伸ばしても良いでしょう。
19.できひん
「できない」という意味のフレーズで、「でけへん」と言うこともできます。
「できひん」も「でけへん」もどちらも同じ意味ですが、「できひん」は京都府・滋賀県・奈良県・兵庫県などの地域で、「でけへん」は大阪府・三重県などの地域でそれぞれ使われています。
20.~しはる
「~しはる」は敬語的表現です。
「そろそろ行かはると思うで」「お店で店員さんがおまけしてくれはった」などのように使い、人だけでなく動物などにも用いることができます。
21.なんでやねん
関西弁の定番表現と言えるフレーズです。
相手の話に対してツッコミを入れる際に使われることがほとんどなので、少しテンションを上げて言うと様になるでしょう。
22.なんでなん
4番目にご紹介した「なんなん」と似たフレーズで、相手にいじられたり意地の悪いことを言われた際に不服であることを伝えるのにぴったりの表現です。
また、何か不可思議で面白い出来事が起きた時にツッコミを入れるという意味合いで使うのも良いでしょう。
23.~やもん
標準語に直すと「~だもん」と同じ表現です。
「お腹すいたんやもん」「嬉しかったんやもん」などのように使うと可愛らしいかもしれません。
24.~とって
「いけずせんとって(意地悪しないで)」「言わんとって(言わないで)」のように使うことのできるフレーズです。
否定形になりますが、とても柔らかい言い方なので相手も不愉快に思うことはあまりないでしょう。
25.おって
「おる」が変化した形の言葉で、「いてほしい」という意味を持ちます。
「一緒におって(一緒にいて)」のように使うと相手をキュンとさせることもできるかもしれません。
26.かめへん
「構わない」という意味のフレーズです。
「かめへんかめへん」のように繰り返して使われることが多いですが、「かめへんよ~」のように語尾を伸ばすなどして使ってみると実は可愛い言葉であると言えます。
27.~しててん
「~していたんだ」という意味のフレーズです。
「今好きなごはんの話しててん」のように、今何をしていたかを表現する際に用いられることがほとんどです。
過去の話をする際に使う場合は、「そん時うちまだ寝ててんけど」のように時制を表す言葉が多少入ります。
28.ようせんわ
「そんなことできない」という意味のフレーズで、皮肉的に使われることも多いです。
似たような表現で「よう言わんわ」もあるので、併せて覚えておきましょう。
29.かなん
「嫌」「困る」という意味合いでよく使われるフレーズです。
「そんなんかなんな~(それは困るね)」「ほんまかなんわ(本当に嫌だ)」のように使います。
関西圏以外ではあまり耳にしない表現なので、珍しさもあるのではないでしょうか。
30.飴ちゃん
関西では物に対しても「ちゃん」「さん」をつけることが多く、「飴ちゃん」もその一つです。
「飴ちゃん」の他にも「お揚げさん」「お粥さん」「お月さん」などの呼び方が存在するので、しっかり押さえておきましょう。
告白するときに使いたい関西弁の可愛い言葉
誰かに告白をしたり恋人に想いを伝える時にも、関西弁を使ってみると「可愛いな」と思ってもらえるかもしれません。
ここからはそんなシチュエーションの時にぜひ使いたい言葉をいくつかご紹介します。
めっちゃ好き
相手に自身の気持ちを伝える際は、ストレートに言った方が伝わりやすいもの。
それを関西弁で伝えるとこのようなフレーズになります。
「めっちゃ好きやで」のように語尾をつけても良いでしょう。
ずっと一緒におってな
先にご紹介した「おって」を使ってこのように言うこともできます。
「ずっと一緒にいてね」と標準語で言うのも良いですが、関西弁ならではの柔らかい雰囲気が特徴的と言えるでしょう。
誰にも言わんとって
告白したことが恥ずかしく照れているから誰にも言わないでほしいと相手に頼む際には、このように言うと「可愛いな」と思ってもらえるかもしれません。
この場合あまり語尾は伸ばさないのがポイントです。
あんたのことずっと考えてまうんやもん
関西では相手のことを「あんた」「自分」と呼びます。
しかし普段名前で呼び合っているのであれば、これらの言葉を使わずに普段通り名前で呼ぶのが良いでしょう。
付き合うてほしいんやけどあかん?
「付き合ってほしいんだけどだめかな?」という意味合いのフレーズです。
発音する際には「つきおうてほしいんやけど」となるので注意しましょう。
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