山形県の県庁所在地はなぜ山形市?
山形県の県庁所在地の概要
県庁所在地
山形市
県庁の住所
〒990-8570山形県山形市松波2丁目8-1
県庁舎
山形県の県庁舎は地上16階建ての建物です。
山形県には本庁舎の他に総合支庁が存在します。
村上総合支庁、最上総合支庁、置賜総合支庁、庄内総合支庁の4ヶ所が本庁舎の機能を分散して担っています。
1911年には山形県北部の大火災によって庁舎が焼失し、1916年に再建されました。
現在の建物は1975年に建てられた新庁舎で、焼失後に再建された庁舎は現在文翔館となっています。
山形市が県庁所在地になった経緯
次に山形市が県庁所在地になった経緯について解説します。
廃藩置県以前の山形市
1356年、羽州探題として山形に入った斯波兼頼(しばかねより)は、その頃の地名であった「最上」を取って最上氏を名乗るようになりました。
11代目、最上義光の時代には山形城を築き、城下町を整備します。
山形城の東側には羽州街道が通っており、そこに宿場町や商人町が出来上がりました。
さらに町人の住むエリア、職人の住むエリアなど、人々は職業によって居住地が分けられていました。
廃藩置県と山形県
1871年の廃藩置県により、現在の山形県域には山形県、米沢県、上山県、天童県、新庄県、大泉県、松嶺県の7県が存在していました。
同じ年の11月、7県は山形県、置賜県、酒田県(後に鶴岡県となる)の3県に統合されます。
そして1876年、この3県を統合してほぼ現在の県域の山形県が誕生します。
県庁は現在の山形市旅籠町に置かれました。
山形市が県庁所在地に選ばれた理由
山形市は古くから山形城を中心ととした城下町であり、人々の生活の基盤が整っていました。
また、羽州街道、笹谷街道、六十里越街道などの街道があり、交通の要としても便利な場所でした。
さらに山形市の西部に位置する船町には港があり、最上川水運の拠点として重要な役割を果たしていたのです。
このような理由から、山形市が県庁所在地となることが妥当だと考えられたのではないかと言われています。
山形市は2019年に中核市となり、東北地方の重要拠点として発展を続けています。
山形市の概要
最後に山形県の県庁所在地である山形市の概要を見ていきましょう。
山形市の人口
2022年10月現在の山形市の人口は約24.4万人です。
これは東北地方で8番目に人口の多い都市で、県内の人口は最大となっています。
山形市には県内の約23%の人が住んでおり、人口集積都市と呼ばれています。
山形市の人口は2005年あたりをピークに減少する傾向にありますが、市は「山形市発展計画」を掲げ、人口30万人都市を目標としたさまざまな計画を立てています。
山形市の気候
山形市は盆地にあるため、内陸性気候の土地です。
夏の暑さと冬の寒さが厳しく、寒暖の差が大きいという特徴があります。
山形市は日本の北の方に位置しますが、夏は猛暑日となることが多いです。
しかし1日の中での気温差も大きいため、夜には気温が下がり、熱帯夜になることはあまりありません。
1月の平均最低気温はマイナス3℃ほどと、かなり冷え込みます。
山形市の名前の由来
「山形(山方)」という地名は平安時代初期の資料にも登場します。
山形県には山岳信仰で有名な蔵王連峰があり、この山の麓にあった土地を昔から「山方」と呼んでいたようです。
時が経つにつれこの地名は資料上から姿を消しますが、南北朝時代ごろから「山形」の表記が見られるようになりました。
「山方」がなぜ「山形」に変化したのかなど詳しいことは分かっていませんが、もともとは「山のある方」という意味の「山方」だったようです。
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