埼玉県の県庁所在地はなぜさいたま市?
埼玉県の県庁所在地の概要
埼玉県の県庁所在地
さいたま市
県庁の住所
〒330-9301埼玉県さいたま市浦和区高砂3丁目15番1号
県庁舎
埼玉県庁舎は本庁舎、第2庁舎、第3庁舎に分かれており、本庁舎と第2庁舎は連絡通路で行き来することができます。
その他にも議会議事堂や職員会館、衛生会館などが庁舎の敷地内にあります。
廃藩置県後から庁舎は現在の場所にありますが、1948年に一度火災で消失しています。
放火が疑われた男が逮捕されましたが、「無実である」と訴え山の中で自殺してしまったため火事の真相は謎に包まれています。
その後庁舎の移転計画も出ましたが、1950年に現在の場所で存続が決定し、再建が始まりました。
さいたま市が県庁所在地になった経緯
続いてさいたま市が県庁所在地になった経緯について解説していきます。
版籍奉還と埼玉県
1869年、版籍奉還によって旧幕府が所有していた土地は全て取り上げられ、県となりました。
その中で注目していくのが大宮県です。
版籍奉還当時、武蔵知県事であった宮原忠英という人物が自分の直轄地を「大宮県」としました。
そして県庁を大宮宿に置こうとしたのですが、庁舎を用意することができなかったため一時的に現在の東京都中央区に県庁を置きました。
様々な誘致活動や協議のもと、1869年9月に県庁は浦和宿に移転され、件名も大宮県から浦和県へと変わりました。
浦和宿は県内でも人口の多い地域で賑わっていたこと、大宮宿に比べて東京からアクセスがよいことなどが選定の理由とされています。
現在の庁舎の場所はこの頃と変わっていません。
廃藩置県と浦和県のその後
浦和県は1871年の廃藩置県により近隣の岩槻県、忍県と合併して「埼玉県」となります。
県庁を誘致し「浦和県」という名前がついたのも束の間、浦和県は事実上消滅することになり、浦和県のあった場所は「埼玉県浦和市」に改称。
埼玉県になってからも県庁は浦和市に置かれていましたが、2001年の合併で「さいたま市」とまたもや名称を変えることになります。
この時点で浦和は「市」ではなくなったため、県庁の住所も埼玉県さいたま市となりました。
2003年にはさいたま市が政令指定都市になり、旧浦和市は桜区、浦和区、南区、緑区と区分けされました。
浦和市ではなくなった現在でも、旧浦和市全域を「浦和地区」と呼ぶことがあるようです。
さいたま市の概要
次にさいたま市の概要について見ていきましょう。
さいたま市の人口
2022年の調査によると、さいたま市の人口は約134万人です。
これは日本の市の中で9番目の多さとなっています。
現在もゆっくりと増加しており、特に20代30代の他県からの転入が多くなっているのが特徴です。
さいたま市の気候
さいたま市は夏に比べて冬の降水量が少ない地域です。
年間平均気温は15℃程度ですが、冬の間は冷え込みが厳しくなります。
2018年1月にはマイナス9.8℃も記録。
これは観測史上最低気温となりました。
さいたま市の成り立ち
さいたま市は埼玉県の南側に位置し、埼玉県で最大の都市となっています。
もともとは浦和市、大宮市、与野市という3つの市でしたが、2001年の合併により「さいたま市」が新設されました。
さらに2005年には岩槻市がさいたま市に編入しました。
さいたま市はなぜひらがな表記?
現在のさいたま市は2001年の3市合併の際、新しい市名を民間から公募することを決めました。
そうして最終的に候補に上がったのが「埼玉市」「さいたま市」「彩都市」「さきたま市」「関東市」の5つでした。
その中で「さいたま市」が採用された理由として、市は誰にでも県庁であることが分かりやすく浸透しやすい市名であることを挙げています。
さらに万葉集などの書物にも「さいたま」のひらがな表記が見られるため、名前を後世に残すに相応しいことも理由としています。
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