島根県の県庁所在地はなぜ松江市?
島根県の県庁所在地の概要
県庁所在地
松江市
県庁の住所
〒690-0887島根県松江市殿町1
県庁舎
島根県庁の本庁舎は地下2階、地上6階建ての建物です。
松江城三の丸の跡地の中にあり、鉄筋コンクリート造りとなっています。
南向きに設置されている部屋が多く明るい雰囲気のモダニズム建築で、登録有形文化財に指定されています。
本庁舎の近くには第二分庁舎や東庁舎、南庁舎などの建物もあり、その機能を分散させています。
松江市の概要
松江市の概要について解説していきます。
松江市の人口
2022年8月1日の統計によると、松江市の人口は201,096人となっています。
2000年の211,564人をピークに、人口は減少傾向にあります。
世帯数は約85,600世帯です。
松江市の気候
松江市は冬の降水量や降雪量が多い気候です。
これは日本海寒帯気団の影響によるもので、1年間で平均50日雪が降るというデータもあります。
春から秋は比較的晴れの日が多く、湿度が高くなります。
年間平均湿度は75%で、日照時間が少ないため島根県は「美肌県」とも呼ばれています。
松江市の由来や成り立ち
松江市の元となる松江藩は、1600年に堀尾忠氏が月山富山城に入城したことで成立しました。
しかし月山富田城は中世時代のお城であったため、城下町を作るのに不向きでした。
そこで水運の機能を利用するのに便利だった末次城跡を松江城築城の候補としたのです。
城下町として発展した松江市は松江城の堀や宍道湖、日本海など豊かな水に恵まれたため「水の都」とも呼ばれています。
また、住民の中には古くから伝わる神事や風習が多く残っていたため、小泉八雲は「神々の国の首都」と表現したようです。
観光地としての松江市
島根県松江市は県内最大の都市であり、観光地としても有名です。
天守閣が国宝となっている松江城は桜の名所でもあり、毎年多くの観光客で賑わいます。
宍道湖は日本全国で7番目に大きな湖として知られており、夕日が沈む光景が大変美しいです。
2005年には中海とともにラムサール条約の登録湿地となりました。
松江市が県庁所在地になった経緯
次に松江市が県庁所在地に選ばれた経緯について説明していきます。
廃藩置県と島根県
島根県は1871年の廃藩置県以降に松江県、広瀬県、母里(もり)県、隠岐県の4県が合併して成立しました。
県名にはその時の県庁所在地であった地名が付くことが多いのですが、島根県はそうではありませんでした。
県庁所在地のあった松江市がかつて所属していた島根郡の「島根」を取って「島根県」と名付けられたのです。
神話に登場する人物である八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)が名付けた地名であるという説も残っています。
松江市が県庁所在地になった理由
松江市は松江城を中心に栄えていた城下町でした。
県庁所在地選定の決まりは特にありませんが、多くの県で城下町に県庁所在地が置かれました。
城下町にはもともと人口が集中しており、人が生活していくための機能が備わっていたからであると考えられています。
島根県も城下町に県庁所在地が置かれた県の1つです。
また、県庁所在地は交通の利便性から県の中心部に置かれることが多いのですが、松江市は島根県の東部に位置しています。
そのため島根県西部地域は県庁所在地から遠く、開発が遅れたと原因でもあると言われています。
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