費用対効果の意味とは?類語やメリット・デメリット、似た響きの言葉も徹底解説!
費用対効果の意味とは?
費用対効果とは、商品を製造したり、販売や開発にかかってくる費用と比べて、どれぐらいの効果があったかを示す指標という意味を持つ言葉です。
たとえば商品の開発から製造、宣伝、販売などのコストが100万円であった時、売上高が200万円であれば「費用対効果は2倍だった」と表現することができます。
元々はマーケティングの分野で使われていた言葉ですが、最近では日常生活でも使われる言葉です。
たとえば値段の割に量が入っていて美味しいものを食べた場合「これは費用対効果が良いね!」と言います。
逆に、高いものなのに味が微妙だった場合は「費用対効果が最悪!」と表現することもあります。
こういったケースでは本来の意味のように「実際の費用に対してどのくらいの利益を得たか」という指標とは関係なく、単に「値段に見合うだけの価値があったかどうか」という意味で使われます。
費用対効果はこちらにも収録されています。
費用対効果の類語
コスパ
コストパフォーマンスの略語である「コスパ」は、費用対効果の類語です。
主に日常生活でよく使われ「このサンダル、安かった割に長持ちするからコスパいい!」や「このお弁当、高いけど味が微妙だし量も少ないからコスパ悪いよ。買わない方がいい!」という使い方をします。
ビジネスシーンではコスパよりも費用対効果という使い方をする方が多いですが、日常会話の場合はどちらの言葉も同じくらいの頻度で登場するでしょう。
費用対効果を考えるメリット
費用対効果を考えるメリットは、主に以下の2つです。
コストの削減に繋がる
費用対効果を考えることで「広告費に2億円かけたけど、あまり効果が出なかった」や「販売の人件費が1,000万円の割に、お客さんが少なくて無駄だった」のように、それぞれのコストを分析することができます。
そのため、無駄なコストを省き、コストの削減を行うことができるのです。
企業が利益を多く出すためには、費用対効果は重要な指標の一つだと言えるでしょう。
期末の検証がしやすい
さらに、多くの企業は月末や期末、年度末に全体の企業活動の検証を行います。
「この部署は予算の割に売り上げが多い」や「この商品は開発費の割に売り上げが少ない」など、費用対効果で検証することによって、今後の予算の配分を考えることができるでしょう。
数字という分かりやすい指標だからこそ、誰かの意図が入らず公平に考えることが可能になります。
費用対効果を考えるデメリット
費用対効果を考えるデメリットも2つ紹介していきます。
設定できない部署も多い
営業や経理の場合、費用対効果を考えることでコスト削減を行うことができます。
「この得意先に10,000円の接待をして、30,000円の受注をもらった」のように、直接的に分かる費用対効果も多く存在しているでしょう。
一方、費用対効果を設定できない部署も多いと言われています。
たとえば人事の場合、新入社員研修にかけた費用と新入社員の能力は単純に比例しません。
また、研修の効果がすぐには出ないこともあるでしょう。
また、総務や管理部のように会社内の環境を保つ部署においては、費用対効果では検証できません。
そのため、全ての部署に一律で目標設定をしようとすると、不具合が起きてしまうこともあります。
「見えない仕事」を見逃しがち
営業などの分かりやすい部署であっても、費用対効果で全てが分かるわけではありません。
費用対効果だけを見ていると、見えない仕事を見逃してしまいがちです。
たとえば同期のAさんとBさんがいた場合、Aさんの方が営業成績が良ければ単純にAさんの方が優れていると判断できます。
ただしAチームとBチームがあった場合、Aさん個人は営業成績が良くてもAさんの部下の指導は疎かで、Aチーム全体の成績は悪い可能性はあります。
一方、Bさんは個人の成績はそこそこであっても、部下の指導をしっかり行っていて、チームとしてはBチームの方がAチームよりも成績が良いというケースもあります。
このように「誰かを育てる」や「周りの人の働く環境を整える」といった見えない仕事は、費用対効果だけで測ることはできません。
費用対効果だけで人の評価を見ていると、そうしたものを見落としてしまう恐れがあります。
費用対効果と似た響きの言葉
費用対効果と似た響きを持つ言葉とその意味も紹介していきます。
タイパ
つまり、時間に対してどれくらいの満足度があったかを考える指標で、主に日常会話で使われます。
「この映画は面白かったから、2時間にしてはタイパが良い!」や「この映画はつまらなかったから、2時間無駄にした!タイパ最悪!」のように表現されます。
単にお金を払って購入する商品やサービスではなく、映画やコンサートのように長時間かかるものに関しては、コスパよりもタイパという指標で評価する人も多いようです。
タイパについて詳しくはこちら
スペパ
スペパは「スペースパフォーマンス」の略で、最近よく使われている言葉です。
これは、その物が占める面積に対して、どのくらいの満足度が与えられるかを意味する指標です。こちらも、主に日常会話で使われます。
たとえば家具に対して「これ、大きいだけで使いづらい!」というものはスペパが悪いと考えられます。
一方、シンプルで派手さはないものの使いやすいものに関しては、スペパが良いと考える人も多いようです。
ただし、装飾やデザインはその人の好みによるので、一概にシンプルさや大きさだけではスペパを評価することはできません。
あくまでも「占めるスペースの割に、どのくらい満足したか」などがスペパの評価項目となります。