パラダイムの意味とは?具体的な事象例や類義語、対義語なども併せて解説
パラダイムの意味とは?
パラダイムとは、特定の分野や学問において、基準となるものの考え方やとらえ方という意味を持つ言葉です。
もっと単純に「規範」というニュアンスで使われることがあります。
現代日本においては、パラダイムという単語が単独で使われることはめったになく「パラダイムシフト」という熟語で使われることの方が多い言葉です。
パラダイムはこちらにも収録されています。
パラダイムシフトの具体的な事象例
パラダイムシフトの具体的な事象を4つ紹介していきます。
ガラケーからスマホへの移行
身近な例としては、携帯電話がいわゆる「ガラケー」から「スマホ」に移行したことも、パラダイムシフトの一例です。
今までは小さな画面で操作していた内容が、スマホの台頭によってPCとほぼ変わらない操作が可能になりました。
さらにスマホに移行したことによってソーシャルゲームの分野が成長したり、電子マネーを使う人が増えたことも、パラダイムシフトの一つの例だと考えられます。
インターネットの普及
そもそもインターネットの普及自体もパラダイムシフトの一つです。
今まで、手紙よりも早く連絡をとる方法といえばFAXか電話しかなかったことで、メールという選択肢も増えました。
これにより、電話のように強制的に相手の時間を奪うことなく、FAXよりも鮮明な画像で、手紙よりも早く情報交換ができるようになりました。
また、インターネットが普及したことで、誰でも簡単に情報にアクセスし、情報の発信者になることも可能になりました。こうしたことも、パラダイムシフトがもたらした変化の一つです。
サブスクリプションの普及
サブスクリプションは、当初は雑誌などの購買に使われている購入形態でした。
それが今ではパラダイムシフトを起こし、雑誌や電子書籍だけではなく、車のサブスクリプションや音楽のサブスクリプション、ファッションなどの分野にも波及しています。
このように今までの価値観が多く変わることは、典型的なパラダイムシフトの一例です。
働き方の多様化
リモートワークなどによって働き方が変わったことも、近年起きた大きなパラダイムシフトの一つです。
これにより、都市部に限らず色々な場所に住むことができるようになりました。
今ではほぼ出社しないで働いているという人も多いのではないでしょうか。
働き方にパラダイムシフトが起きたことにより、生活方法も大きく変わりました。
家族との時間の持ち方や食事、あるいは新築の家を建てる時には施主だけではなく工務店もリモートワーク前提の間取りを考えるなど、広い分野においてパラダイムシフトが起きています。
パラダイムの類義語
パラダイムの類義語として、以下の2つの言葉がよく知られています。
規範
「その場での常識」や「その分野での一般的な決まり事」が、パラダイムの本来の意味です。
そのため「守らなければならない価値観」というニュアンスのある「規範」も、パラダイムの類語の一つであると考えられるでしょう。
典型
一定の分野でのテンプレートな状態がパラダイムですので、典型もパラダイムの類義語だと考えられています。
「これはよくあること」や「説明するまでもないこと」というニュアンスで使われます。
パラダイムの対義語
パラダイムの対義語も一つ紹介します。
新しい規範
今までの規範や典型的な基準を打ち破り、新たな価値観を創出することがパラダイムの対義語です。
そのため「新しい規範」や「今までとは異なる価値観」がパラダイムの対義語になると言っても良いでしょう。
もちろん、パラダイムシフトもパラダイムの対義語として扱われます。
「新しい生活様式」など、パラダイムという言葉を使わなくても、似たニュアンスの言葉は多くの場面で使われています。