当て馬の意味とは?様々なシーンにおける使い方や類義語も併せて解説
当て馬の意味とは?
当て馬とは本来、馬の繁殖においてメス馬にオス馬を近付けて発情の有無を確認することを意味します。
また、発情を促すためのオス馬の事も当て馬と呼びます。
しかしこの当て馬はあくまでも発情を確認したりそれを促すために存在しており、実際に交尾する馬のことは種馬(たねうま)と呼ばれます。
創作物の場合
創作物においての当て馬とは、先の意味から転じて恋愛などの場で主人公や最終的に結ばれる本命キャラクターとは別の、主人公もしくは本命キャラクターに思いを寄せるものの最後にはフラれてしまう、いわゆる二番手キャラクターのことを指します。
二次創作物で当て馬キャラを出す際はキャプションなどで「A×B←C」や「C→A×B」といった表記をされることが多く、この場合Cにあたるキャラクターが当て馬とされます。
キャプションでこのように表記するのは、当て馬になるキャラクターはストーリーや主軸となるカップリングにちょっかいを出すも結果、最後は報われないという立ち位置が起因しています。
読み手によっては、推しのキャラクターが当て馬に据えられているのが地雷とする場合があるので、注意喚起のために上記のように表記するのが暗黙のルールとなっています。
また、バトル系の漫画では主人公に立ちはだかり試練を与えたり成長を促すためのライバルキャラクターなどがこの当て馬にあたるとされていますが、その立ち位置の詳細によっては後述する「かませ犬」となる場合もあります。
当て馬の使い方
当て馬は先の馬の繁殖や創作の場で用いられるだけでなく、ビジネスシーンでも様々なニュアンスで使用されることがあります。
ビジネスシーンの場合
ビジネスシーンで当て馬とは、以下の用途などで使用されます。
本命の企画案とは別に、その企画をより引き立たせるために作られたダミーの企画案
組織において、その内部構成を把握されないよう、実権を握っている人間ではなく敢えてその下の者をトップに据える
相手方の反応を探るため、本命ではないものをさも本命のように仕立てて表に出す
上記のように、ビジネスシーンにおいても企画を通すための別案や経営戦略のひとつとして、当て馬の意味合いを含んだアクションが存在しています。
当て馬の類義語
かませ犬
かませ犬とは闘犬を競技に出す前、自信を持たせるためにあてがわれるその闘犬より弱い犬のことをさしており「かまれるための犬=やられ役」という意味となります。
かませ犬は当て馬と同じく、本命ではないということは共通しています。
しかし当て馬は「相手の実力や現状を試す、または様子を把握する」という意味ですが、かませ犬は「相手を引き立てて強くする、強く見せる」という微妙な違いがあります。
上記の通り、当て馬とかませ犬の意味は微妙なニュアンスの違いだけなのでしばしば同義語として混同されがちです。