香川県の県庁所在地はなぜ高松市?
香川県の県庁所在地の概要
県庁所在地
高松市
県庁の住所
〒760-8570香川県高松市番町4丁目1番10号
県庁舎
香川県庁舎は本館の他に東館、北館、議会議事堂や天神前分庁舎、警察本部庁舎などから成っています。
丹下健三が建築したこの建物は、開放感あふれるガラス張りを採用するなど当時としては大変新しいものでした。
戦後の各地の庁舎の手本になったとも言われています。
2022年には旧本館と東館が重要文化財となりました。
高松市が県庁所在地になった経緯
ここからは、高松市が県庁所在地になった経緯について解説していきます。
廃藩置県と香川県
1871年(明治4年)の廃藩置県により、香川県の元となる高松藩は「高松県」へと名前を変えました。
同じ年の11月に高松県と丸亀県が合併する形で誕生したのが香川県です。
香川県の誕生と共に、城下町として栄えていた高松市が県庁所在地と決められました。
吸収と独立を繰り返す香川県
高松市が県庁所在地となってわずか2年後、香川県は名東県(現在の徳島県)に吸収されてしまいます。
この吸収により高松市は県庁所在地としての機能を失うことになりました。
さらに2年後の1875年、利便性の問題などから香川県は独立し、高松市は再び県庁所在地となります。
しかしその1年後、今度は愛媛県に吸収されることが決定しました。
しかし文化の違いなど様々なことが原因で、元香川県民の独立運動が激しくなったため1888年にまた独立します。
そうしてようやく現在の香川県が成立したのです。
出遅れた県庁所在地の発展
一般的に県庁が置かれた場所は、廃藩置県前も藩庁所在地として栄えていた町が多いです。
そのため、県庁所在地となってからも富裕層や軍人などが中心となって経済を動かしていました。
しかし高松市は吸収と独立を繰り返し安定しない土地となったため、消費者となる富裕層や軍人が少なかったのです。
17年間も不安定な状態が続いた高松市は、他の県庁所在地と比べて随分発展が遅れることになりました。
高松市の概要
次に高松市の概要について解説します。
高松市の人口
2022年9月の調査で、高松市の人口は41万4,233人となっています。
これは四国地方で2番目に人口の多い市です。
香川県全体としては年々人口が減少する傾向にありますが、高松市は四国内からの転入もあり、増加しています。
高松市の気候
高松市は瀬戸内型気候に属しています。
日照時間が長く、降水量が少ないので1年を通して暖かい気候です。
フェーン現象の影響で夏には猛暑日となる日が多く、熱帯夜も多いです。
海に面した市街地は台風の被害を受けやすく、2004年の台風では2メートルの高潮が到達しました。
また、冬から春には中国大陸から飛んできた黄砂がよく観測されます。
高松市の由来や成り立ち
鎌倉時代に開かれた高松は、豊臣秀吉の家臣であった生駒親正が玉藻浦に築いた城を「高松城」と名付けたことが由来とされています。
その後高松市は高松城の城下町として長く栄えてきました。
現在でも四国地方の中枢として発展を続けています。
恵まれた風土
高松市は大変風土に恵まれた場所です。
海や山、川など交通の要となる場所があり、さらに都心や田園地帯もあるため生活空間として豊かな環境にあります。
昭和63年には瀬戸大橋が開通、そして平成元年には新高松空港の完成、平成4年には四国横断自動車道が高松市まで伸びるなど高松市の環境は年々変化しています。
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