鳥取県の県庁所在地はなぜ鳥取市?
鳥取県の県庁所在地の概要
県庁所在地
鳥取市
県庁の住所
〒680-8570鳥取県鳥取市東町1丁目220
県庁舎
鳥取県の県庁舎は主に本庁舎、第二庁舎、議会棟、議会棟別館、警察本部庁舎の5つの建物で構成されています。
本庁舎の1階には銀行やATMコーナーもあり、たくさんの人が訪れます。
また、旅券申請や収入印紙の購入も可能です。
鳥取県庁舎最寄りのバス停「県庁日赤前」からは鳥取空港への定期連絡バスが運行しています。
ANA東京便の発着時刻に合わせて運行しているので、関東方面に飛行機で向かう人が多く利用します。
鳥取市が県庁所在地になった経緯
次に鳥取市が県庁所在地になった経緯について解説します。
廃藩置県と鳥取県
廃藩置県以前鳥取県は鳥取藩と呼ばれており、因幡国と伯耆国が鳥取藩に属していました。
1871年の廃藩置県により、鳥取藩は鳥取県へと名前を変えます。
この時、鳥取県は県庁を鳥取城の中に置きました。
久松山を中心とした鳥取城の城下町は、人々の生活の中心として賑わっていました。
多くの自然災害に見舞われたため、現在鳥取城の城下町は歴史的建造物がほとんど残っていません。
しかし町割りは当時のままであり、「今でも江戸時代の城下町絵図を見ながらでも街歩きができる」と言われるほどです。
併合と独立を経て
1876年8月、鳥取県は島根県に併合されることが決定します。
これと同時に県庁も島根県松江に移されることになり、鳥取県には支庁が置かれました。
鳥取の役所で働いていた人たちの多くが松江に移ってしまったため、鳥取県は経済や政治の発展が遅れていきます。
また、場所によっては県庁のある松江市まで行くのに4日かかることもあったようです。
突然の併合に不満を持った鳥取の人たちは分離運動を始めます。
そして5年後の1881年、再び鳥取県は島根県と分離し、独立した県となります。
県庁所在地も鳥取城のあった鳥取市に戻されることになりました。
鳥取県はなぜ島根県に併合されたのか
鳥取県が島根県に併合された理由は詳しく分かっていません。
しかし「鳥取県が県として機能するには小さすぎたこと」などが考えられています。
また、鳥取県が発行しているパンフレットには「明治政府が江戸時代に生産力があった所や勢力を持っていた場所を取り除きたかったからだ」との記載があります。
江戸時代の鳥取県の石高は32万石であり、全国で第13位となっています。
鳥取市の概要
続いて鳥取県の県庁所在地である鳥取市の概要について見ていきます。
鳥取市の人口
2022年の調査によると、鳥取市の人口は約18.6万人です。
これは全国の県庁所在地中で最も少ない人口となっています。
また、2004年の市町村合併により市の面積が広くなり、人口密度も低くなっています。
鳥取市の気候
鳥取市は日本海側気候の地域です。
春から秋にかけては晴れる日が多いのですが、冬には豪雪地帯となります。
1947年2月には観測史上最大積雪である129cmを記録しました。
それ以降100cmを超えることは稀ですが、平成でも50cm〜70cmの積雪を観測しています。
鳥取の名前の由来
「鳥取」の名前の由来は飛鳥時代にまで遡ります。
飛鳥時代、現在の鳥取市久松山がある場所には鳥を狩ることを仕事にしている人が多く住んでいました。
そのためこの地域は「鳥取部(とっとりべ)」と呼ばれていました。
鳥取部の「部」には、「〜の役割をする人」という意味があります。
鳥を狩る仕事をする人が多く住んでいたため、この辺りを「鳥取」と呼ぶようになったのです。
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