シンギュラリティの意味とは?定義や起こるとどうなるかなどを分かりやすく解説
シンギュラリティの意味とは?
シンギュラリティとは、人間の頭脳に人工知能のAIが同じレベルに達する時点を意味する言葉です。
シンギュラリティは英語圏ではtechnological singularuty(テクノロジカル シンギュラリティ)と呼ばれており、日本語にすると技術的特異点という言葉に訳すことができます。
この言葉は1980年代からAI研究家達の間で使われたことがはじまりとされています。
シンギュラリティはこちらの一覧にも収録されています。
シンギュラリティの定義
シンギュラリティの定義は人工知能が人間の知能を大幅に凌駕する時点とされています。
この定義を掲げたのは、アメリカで世界的権威のある人工知能研究者レイ・カーツワイル氏とされています。
また、カーツワイル氏はシンギュラリティに到達すれば人間のからだと脳の限界をさらに超えることが可能ともしています。
シンギュラリティはいつ起こる?
シンギュラリティは現在のところ、2045年頃に到達するのではないかという説が最有力となっています。
先述したカーツワイル氏は2045年にAIが人間の知能を越えると仮定し、それによって生じる社会への影響や問題などを「2045年問題」として提唱しました。
一方で、神戸大学名誉教授の松田卓也氏やスーパーコンピューターの開発に携わる斎藤元章氏らは2030年頃には、シンギュラリティの前段階である「プレ・シンギュラリティ」が起こるとしています。
シンギュラリティが起こるとどうなるか?
AIが人間の知能に追いつき、追い越した瞬間、それはAIが開発した人類の手から離れたこととなります。
そうなった場合、どういったことが起こるのか見解は様々ですが、多くの人が器具しているのがAIに仕事を奪われることです。
一節には、国内の約600種類以上の職業がAIやロボットに代わられてしまうとされています。
その一方で哲学や芸術といった分野や、人の気持ちの理解を必要とされる職業に関してはAIによる代替は難しいという結果も出ています。
シンギュラリティは起こらないという見解
シンギュラリティが起こるという声が多い中、シンギュラリティは起こらないという見解の研究者も存在します。
国立情報学研究所(NII)社会共有知研究センターの新井紀子教授は、2011年から約5年間に及んだ「東ロボくん」プロジェクトの実験結果を通し「シンギュラリティはこない」と結論付けました。
この実験は、AIロボットの東ロボくんは東大に入れるかどうかを検証するという内容で第一段階の2016年に大学入試センター試験において高得点をマークし、2021年には東大入試試験に合格するというものでした。
結果、2016年のセンター試験では予想通り高得点を得たものの、その後成績が伸び悩んだことからAIの限界を迎えたと判断し実験は終了しました。
このことから新井教授はAIにも限界があるのでシンギュラリティはこないとしています。