クリティカルの意味とは?類義語や実際に使う例文、発展した言葉も併せて解説
クリティカルの意味とは?
クリティカルとは、「危機的な」や「批判的な」という意味を持つ言葉です。
ただしビジネスシーンで使われる場合には、それ以外の意味を持って使われることもあります。
たとえば「クリティカルな問題」という言葉を聞くことも多いですが、それは「批判的な問題」という意味では使われません。
「危機的な」から転じて「致命的な問題」や「重大な問題」といったニュアンスで使われる場合がビジネス上ではほとんどです。
クリティカルはこちらにも収録されています。
クリティカルの類義語
クリティカルの類義語を3つ紹介していきます。
重大な
直訳された「危機的な」というニュアンスから転じて「放置しておくことができない」や「早急に対処しなければならない」という意味をクリティカルという言葉は持っています。
そのため「重大な」という言葉もクリティカルの類義語に当てはまります。
「クリティカルなケースだから早めに動こう」は、そのまま「重大なケースだから早めに動こう」と言い換えることができるでしょう。
危機的な
もちろん、そもそもの意味である「危機的な」もクリティカルの類義語として使われます。
たとえば仕事をしていると、それ自体は大して重要なミスではなくても、放置しておくと大きなミスに繋がりかねない、というケースに直面することがあるでしょう。
そういう場合に「これはクリティカルなミスになりかねない」と表現した場合は「危機的なミス」と訳すのが妥当です。
もちろんミスに限らず「クリティカルな状況」や「クリティカルな問題」も全て「危機的な状況」や「危機的な問題」といったニュアンスで使うこともできます。
大事な
「大事な」もクリティカルの類義語の一つです。
「重大な」と同様に「これはクリティカルな問題だから、慎重に対処していこう」という言葉を「大事な問題だから」と訳すことができます。
状況に応じて「今のクリティカルは危機的という意味なのか、大事という意味なのか」をニュアンスで判断する必要があります。
クリティカルの例文
クリティカルという言葉を使った例文も紹介していきます。
「早急に対処しないとクリティカルな問題になる」
これは「重大な」というニュアンスが強いクリティカルの使い方です。
「これは早めに対処しないと、問題が大きくなっていくだろう」というニュアンスが込められています。
たとえば新入社員のちょっとした勘違いなどは、それ自体は大きな問題ではありません。
しかし「誰にでもあることだから」と放置していると、その勘違いのまま仕事をしていき、大きな問題を引き起こすでしょう。
そのため、こういうケースでは「クリティカルな問題」は「重要な問題」という意味で使われます。
「これはかなりクリティカルな状況だ」
一方、こちらは「危機的な」というニュアンスでの使い方です。
「これはかなり危機的な状況だ」ということで、早急に対処しなければならないことをメンバーに周知しています。
抱えている業務の優先度にもよりますが、周りから「クリティカルな状況だから助けて」等と言われた場合、かなり優先度は高めだと考えた方が良いでしょう。
クリティカルから発展した言葉
クリティカルは単体で使われることも多い言葉ですが、そこから派生した言葉もあります。
クリティカルから発展した4つの言葉の意味も紹介していきます。
クリティカルパス
クリティカルパスとは、とあるプロジェクトがあった時、その全工程を最短で完了させるために重要な作業経路のことを言います。
一般的に、プロジェクトには重要なタスクが多くありますが、その重要度はそれぞれ異なります。
また「Aのタスクは特定の人しかできないけど、B~Eの場合は指示をすれば誰でもできる」といった難易度の差もあるでしょう。
こういう状況では、クリティカルパスにあたるのはAの工程ということになります。
たとえば料理を作る工程を考えた場合、特殊な飾り切りや調味料の準備などは、特定の人しかできないクリティカルパスにあたります。
一方「煮込んでるから吹きこぼれないように見ておくだけ」や「使い終わった調理器具を洗うだけ」といった単純作業は、料理を完成させるために重要ではあるものの、クリティカルパスではないと判断できます。
クリティカルポイント
クリティカルポイントとはそもそも、臨界の温度の中で気体が液体へと変わる際の圧力と体積を示す点です。
そのため、それが転じて物事が限界に達する段階や時点のことも、クリティカルポイントというようになりました。
つまり簡単に言えば「重要なポイント」のことをクリティカルポイントと表現することができます。
「消費者が絶対に見るから、広告を掲載しておきたい看板」や「この時間帯にはテレビで広告を流したい」なども、小売業におけるクリティカルポイントの一つと言えるでしょう。
クリティカルエラー
クリティカルエラーは、そのまま「致命的なミス」という意味の言葉です。
主にIT系で使われ、「一部の人にだけ不具合が起きてしまうようなミス」や「何度か再起動をする必要があるものの、それが終わればなんとかなる不具合」ではなく「それがあることでアプリ自体が起動できない」や「予期せぬ動作をしてしまうほどの大きなミス」という意味で使われます。
最近ではIT系に限らず、大きなミスや見過ごせないミスのことをクリティカルエラーという人も増えてきています。
クリティカル運用
クリティカル運用とは、打ち上げたロケットから探査機や人工衛星を分離させた後で、それらの初期の動作が誤っていないかをチェックすることを意味します。
分離させた後でも問題なく、意図した通りに探査機や人工衛星が動くかどうかをチェックします。
さらに動作だけではなく、地上の管制室からの指示が通るかどうかも、その分離させた時点で確認します。