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懐古主義の意味とは?

(公開日: 2022年6月3日)
目次

懐古主義の意味とは?

懐古主義とは今の時代よりも昔の時代の方がよかったと昔を懐かしみ、昔のしきたりに準じて行動する人たちのことを意味します。

懐古主義の人は年配の人に多く、昔のものを肯定しますが現代のものは否定する傾向にあります。

懐古主義の元ネタと由来

「懐古主義」と言う言葉がいつ頃から使われ始めたのかについては、はっきりと分かっていません。

懐古主義の「懐古」は昔を懐かしく思ったり慕わしく思うことを、「主義」は人や組織の行動指針となる考えや原則のことをそれぞれ意味します。

この二つの言葉が合わさって、「懐古主義」という言葉が生まれました。

懐古主義な人の特徴とは?

ここからは、懐古主義な人の特徴について見ていきます。

特徴1.今の自分の状況に不満を感じている

現代に生き辛さを感じていたり、今の自分の状況に不満を感じている人は懐古主義になりやすいと言えます。

現在に不満を感じることで、「昔はよかった」という思いが強くなってしまうのです。

特徴2.過去の思い出が美化されている

人生を振り返れば辛かったことも楽しかったことももちろんあるのですが、いつの間にか楽しかった思い出だけが記憶に残り、美化されてしまう人は多いようです。

そのため、過去の辛かったことが頭に残らず楽しかったことだけが頭に残り、「昔はよかった」と懐古主義になるのです。

特徴3.懐古主義が自己肯定の原動力になっている

懐古主義の人の中でも、年配の方は特に昔の習慣や常識に従って生きてきた歴史があります。

セクハラ・パワハラ問題や上司の誘いを断る若者など、自分たちが生きてきた時代とは違う現代の様子は、年配の人にとって自分の歴史を否定されているような感覚になりがちです。

そのため「昔はよかった」「昔はこれが当たり前だった」と主張することで自分達がやってきたことは間違っていなかったと自己肯定する原動力となる傾向にあります。

懐古主義な人とうまく付き合うには?

昔のものを懐かしく思い肯定するのは個人の自由ですが、あまりに「最近のものはだめだ」「最近の若い者は…」と否定ばかりしている人は他者にとって迷惑な存在になってしまうこともあります。

懐古主義の人とうまく付き合うには、否定しないことです。

否定すると懐古話が余計に長引いてしまうからです。自分としては納得できない話でも否定せずに聞くことで、相手に満足感を与えることができるのです。

どうしてもしつこい場合は適当に聞き流すのも1つの手と言えます。「聞いていない」「興味がない」と取られないよう、相槌はきちんと打つようにするのがベストです。

懐古主義の使用例

次に、「懐古主義」の使用例をご紹介していきます。

使用例1.『父は懐古主義なので、現代の音楽をよく思っていない。』

音楽やゲーム、アニメなどエンタメの世界で懐古主義に陥る人は多くいます。

若い頃に聞いていた音楽を「あの頃の曲はよかった」と懐かしむあまり、現代の音楽を否定してしまうのです。

親も子どももお互いが歩み寄り、それぞれの時代のよさを認め合うことで会話の幅も広がっていくかもしれません。

使用例2.『新しいものに手を出さない私は懐古主義だ。』

こちらは自分が「懐古主義」だと認めている時の使用例です。

自分が「懐古主義だ」という思いがあまりに強いと、他の人の考えや現代の考え方に合わせることが難しく、「頑固な人だ」と思われてしまうこともあるので注意が必要です。

懐古主義と懐古趣味の違いとは?

懐古主義と似た言葉に「懐古趣味」という言葉があります。

懐古趣味とは、レトロなものが好きだったり古いものの風情を味わうのが好きな人のことを指します。

単にレトロなものを好むというだけであり、懐古趣味の人には現代を否定する気持ちはほとんど見られません。

どちらも「懐古」という言葉を使用していますが、「懐古主義」と「懐古趣味」にはそのようなニュアンスの違いがあるのです。

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