エジプトの国旗。由来や似ている国の国旗も
エジプトの国旗
エジプトの国旗は赤・白・黒の3色から成り立っていて、中央には金色の鷲のマークが入っています。
エジプトの国旗のデザインは長い歴史の中で何度も変更されており、赤が基調のものや緑が基調のもの、現在の配色をベースにしてマークだけが異なるものなど、様々なものがあります。
他国からの支配・戦争・独立など、その時々の情勢に沿って生み出されたデザインの国旗は、その時代の国家や人々の想いが色濃く反映されているとても尊いものだと言えるでしょう。
現代のエジプトにおいても国旗は非常に大切にされていて、記念日や週末には各家庭で国旗が掲げられています。
国旗を侮辱するような言動をすると処罰される可能性があるため注意しましょう。
エジプトの国旗の由来
エジプト国旗のベースである3色には以下の意味合いが込められています。
赤:革命によって流れた血、犠牲
白:明るい未来、平和
黒:革命以前の暗い過去、圧政
これらの3色は第一次世界大戦の最中、オスマン帝国に対して起こしたアラブ反乱の際に使った旗と同じ色であることから汎アラブ色と呼ばれています。
また、中央の金色の鷲は「サラディンの鷲」と呼ばれていて、十字軍と戦いエルサレムを奪還したなど数々の功績を残す英雄 サラディンが使用していたマークです。
このマークを国旗に使うことで汎アラブ主義(アラブ民族の統一を目指すこと)を暗に示しています。
エジプトの国旗はいつから使われているか
今のエジプト国旗が制定されたのは1984年10月で、それから現在に渡りこのデザインの国旗が使用されています。
1952年の段階で既に現在の国旗に似たデザインの国旗が登場していましたが、当時の国旗は汎アラブ色をベースとして中央にクライシュゾクの金色の鷹のマークが入ったものでした。
この旗は1984年まで使用されていましたが、同年の10月からは今のデザインとなっています。
エジプトの国旗に似ている他の国旗
最後に、エジプトの国旗に似たデザインの国旗をご紹介していきます。ここに掲載している以外の国旗は「世界の国旗一覧」をご覧ください。
イエメンの国旗
イエメンの国旗は赤・白・黒のいわゆる汎アラブ色を採用しています。
エジプトの国旗に極めてよく似ていますが、中央にサラディンの鷲のマークがないことが見分けるポイントです。
イラクの国旗
イラクの国旗は汎アラブ色がベースとなっており、中央に緑色で「神は偉大なり」という文言がアラビア文字で入っています。
汎アラブ色は赤・白・黒の他に緑を入れるのが通常ですが、これらの色のうちいくつかを使用していれば良いとされています。
シリアの国旗
シリアの国旗は汎アラブ色をベースにして中央に星のマークが2つ入っているのが特徴的です。
シリアの国旗の赤には国を守る剣、白には国民の善、黒には過去の戦い、そして2つの緑の星マークには美しい大地・アラブの国の団結という意味が込められています。
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