フィリピンの国旗。由来や似ている国の国旗も
フィリピンの国旗
フィリピンの国旗は白・青・赤・黄の4色から構成されている国旗です。
基本的に今現在用いられているデザインがずっと用いられてきましたが、過去には三角形の代わりに月が描かれたものや、中央の白い三角形の中に太陽・月・星が描かれたものなどが提案されたこともあります。
フィリピンの国旗の由来
白・青・赤・黄色い太陽から成り立っていますが、それぞれ以下のような意味合いが込められています。
白:平等・友愛・清浄・平和
青:理想・真実・正義
赤:勇気・愛国心
黄色い太陽:独立・自由
また白地にメインで描かれているのは太陽ですが、この太陽からは「8条の光」と呼ばれる8本の線が描かれています。
実はフィリピンは1571年~1898年の間スペインによる統治が行われていて、この8条の光はスペインから独立すべく最初に行動を起こした8つの州(ブラカン州・パンパンガ州・リサール州・バタンガス州・カビテ州・ラグナ州・タルラック州・ケソン州)を表しています。
その太陽を囲むように星が3つ見られますが、これらはフィリピンの主要な島であるルソン島・ミンダナオ島・ビサヤ諸島を象徴しており、ルソン島はフィリピンの中で一番大きな島、ミンダナオ島はルソン島に次いで大きい島として知られています。
深い意味合いの込められたフィリピンの国旗は通常時は青が上・赤が下のデザインを掲げていますが、戦争などが勃発した場合は赤が上・青が下のデザインのものを掲げます。
これは、赤が持つ「勇気」「愛国心」という意味合いをより強調するためのものです。
フィリピンの国旗はいつから使われているか
現在のデザインが正式に国旗として制定されたのは1986年のことで、それ以前はデザインは同じであるものの青色部分が淡いブルーやネイビーのものが用いられていました。
また更に歴史を遡ると、スペインやアメリカに支配を受けていた時代にはフィリピン独自の国旗ではなくスペイン・アメリカの国旗を掲げていました。
1919年になってようやくフィリピン国旗の掲揚が認められ、現在に至ります。
フィリピンの国旗に似ている他の国旗
最後に、フィリピンの国旗に似ている他の国の国旗を見てみましょう。ここに掲載している以外の国旗は「世界の国旗一覧(地域別)」をご覧ください。
キューバの国旗
キューバの国旗はフィリピンの国旗を彷彿とさせるデザインです。
実はフィリピンだけでなくキューバも過去にスペインによる統治時代があり、その際の独立運動や国旗のデザインがフィリピンに大きく影響を与えたため国旗のデザインも似通っています。
キューバの国旗に使われている青い3本のストライプは独立する際の3つの州を、白の2本のストライプは独立の精神を、赤は血・正義・力を、三角は自由・平等・博愛を、白い星は独立国家・未来をそれぞれ意味します。
チェコの国旗
チェコの国旗は「汎スラヴ色」と呼ばれる白・青・赤の3色から構成されていて、色の配置や太陽・星の有無といった違いはありますがデザインはとてもよく似ていると言えます。
白はモラビア地方・清潔を、青はスロバキア地方・空を、赤はボヘミア地方・血をそれぞれ象徴しています。
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