イタリアの国旗。由来や似ている国の国旗も
イタリアの国旗
イタリアの国旗は緑・白・赤から構成される3色旗で、「トリコローレ」と呼ばれ親しまれています。
この構成を見てフランスの国旗を頭に思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実はイタリアの国旗はフランスの国旗を参考にして作成されています。
国旗とピッツァ・マルゲリータの関係
イタリアの国旗を見ていると、イタリアの代表的な食べ物ピッツァ・マルゲリータを思い出すという方も多いと思いますが、実はこのマルゲリータと国旗にはある歴史が存在します。
イタリアのウンベルト1世とその妻 マルゲリータ・マリア・テレーザ・ジョヴァンナ王妃がイタリアのナポリを訪問した際ピッツァに心惹かれ、後日宮殿にその店の店主を招きました。
そこで店主はピッツァを3種類焼いてみせましたがそのうちの1枚はイタリアの国旗を模したもので、トマト・バジル・モッツァレラチーズを使って見事にイタリア国旗を表していました。
王妃はこの国旗にちなんだピッツァを大変気に入り、それ以降ピッツァ職人はこのピザを王妃の名前にちなんで「マルゲリータ」と名付けたと言われています。
これは1889年の出来事だったようですが、それから約100年以上経過した今もなおそのピッツァが世界中の人から愛されているというのは、感慨深いものがあるのではないでしょうか。
イタリアの国旗の由来
イタリアの国旗には緑・白・赤の3色が使われていますが、それぞれ以下のような意味合いが込められています。
緑:国土
白:平和・正義・雪
赤:情熱・愛国者の血
また、国旗を作成する際に参考にされたフランスのトリコロールには「自由」「平等」「友愛」という意味が込められているため、イタリアの国旗にも同じようにこの意味が含まれていると言われています。
イタリアの国旗はいつから使われているか
現在のデザインの国旗が使われ始めたのは、1946年からです。
緑・白・赤の3色を国旗に使い始めたのは1797年のことで、イタリアの北部にあったチスパダーナ共和国の旗として登場しました。
その当時は現在のように縦に3色並んでいるのではなく横に並んでいて、中央には武器などが描かれた紋章が入っていました。
その後チスパダーナ共和国がトランスパダーナ共和国と連合してチサルピナ共和国になると、現在のものとほとんど同じデザインのものが用いられるようになりましたが、この国旗が使われたのは1798年~1802年頃までです。
様々なデザインのものが何度か国旗として用いられましたが、イタリア統一運動が起きると現在のようなトリコローレのデザインがベースとされるようになり、最終的に紋章なども入っていない緑・白・赤のみのシンプルなものに落ち着きました。
イタリアの国旗に似ている他の国旗
最後に、イタリアの国旗に似ている他の国の国旗をご紹介します。ここに掲載している以外の国旗は「世界の国旗一覧」をご覧ください。
ハンガリーの国旗
中央ヨーロッパに位置し、オーストリアやスロバキアを隣国として持つハンガリーの国旗も、赤・白・緑の3色から構成されています。
イタリアの国旗は縦に3色並んでいるのに対してハンガリーは横に並んでいますが、色味の印象から一瞬イタリアの国旗を連想させます。
ハンガリーの国旗では赤は愛国者の血の犠牲を、白は国民の誠実さや心を、緑は希望を表しています。
メキシコの国旗
北アメリカ南部に位置するメキシコの国旗は中央に蛇を加えた鷲の国章が入っていますが、その色味はイタリアの国旗のものにとてもよく似ていると言えます。
実はこのメキシコの国旗に使われている緑・白・赤の色合いは、スペインから独立をする際に掲げた3つの保証を表すものです。
その3つの保証とは、諸州の独立(緑)・宗教の純粋さ(白)・民族の統一(赤)です。
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