スペイン料理といえば?その特徴や伝統料理・家庭料理・肉料理・スープなどを紹介
スペイン料理の特徴
スペイン料理と言えば、オリーブオイルが多く使われていることがその特徴として挙げられます。実は世界の約50%のオリーブオイルがスペインで生産されており、スペインの食文化にも強く根付いています。そのため、スペインではパンにバターではなくオリーブオイルをつけて食べたり、離乳食にオリーブオイルを使います。
また、スペインでは一日に5回食事を取ると言われています。朝食と昼食の間、昼食と夕食の間にそれぞれ間食を取るため小皿料理が多いです。どんな料理が出るかは地域によって異なりますが、スペインに旅行に行ったらそれらもぜひ楽しんでくださいね。
スペインの伝統料理
ポルボ・ア・フェイラ
ポルボ・ア・フェイラは、「タコのガリシア風」という名前で日本でも知られている料理です。
ガリシア州に伝わる伝統料理の一種で、茹でたタコとじゃがいもをパプリカパウダー・塩・オリーブオイルで和えており、シンプルながらも素材の旨味が感じられます。
ファバダ
ファバダは、アストゥリアス州に伝わるインゲン豆の煮込み料理です。
ブラッドソーセージの一種であるモルシージャやチョリソー、ベーコンのブロックなどを白インゲン豆と共に煮込んでおり、パンと一緒にいただいてもとても美味しい一品です。
パエリア
スペイン料理の代表格とも言えるパエリアは、バレンシア地方の郷土料理です。ムール貝などの貝類や海老・イカ・魚などの魚介類がたっぷり入ったパエリアは、地中海沿いのバレンシアならではの料理だと言えます。
家族みんなが集まる日など、ちょっとしたご馳走として出されることが多いようです。
ミガス
「ミガス」とは「パンくず」を意味する言葉。その名の通り残って固くなってしまったパンを細かくし、みじん切りにした玉ねぎ・ソーセージ・にんにくなどと一緒に炒めた料理です。
スペインの他にもメキシコやポルトガルでも食べられています。
スペインの家庭料理
アロス・ア・ラ・クバーナ
アロス・ア・ラ・クバーナは「キューバンスタイルの米」という意味。つまりキューバ風のご飯です。
ごはんにトマトソース・目玉焼き・揚げたバナナが添えられた料理で、キューバがスペイン領だった頃に食べられていたものに由来していると考えられています。
トルティージャ・デ・パタタ
トルティージャ・デ・パタタは、「スペイン風オムレツ」「スパニッシュオムレツ」という呼び名で日本でも親しまれています。
じゃがいもと玉ねぎがたっぷり入ったトルティージャ・デ・パタタは、スペインではアリオリソース(ニンニク入りのマヨネーズソース)をつけて食べることも多く、サンドイッチにすることもあるようです。
フィデウア
フィデウアは、パスタを使って作るパエリアのことです。
バレンシア地方で誕生した料理で、「フィデオ」という極細パスタを使って作られます。日本のスーパーでは販売されているところを見ることはありませんが、通販で手に入れることも可能です。
ピスト・マンチェゴ
ピスト・マンチェゴは、野菜のトマト煮込み料理です。カポナータやラタトゥイユにも似た料理で、パンを添えてもとても美味しくいただけます。
ズッキーニやパプリカ、玉ねぎ、なすびなど野菜がたっぷりと入っているので、栄養満点の一品と言えるでしょう。
パタタス・ブラバス
パタタス・ブラバスとは、スペイン風のフライドポテトのことです。
名前にもあるように「ブラバソース」というピリ辛のトマトソースや、「アイオリソース」というニンニク風味のマヨネーズソースを添えていただきます。
お酒のおつまみや子どものおやつにもぴったりの一品です。
スペインの肉料理
アルボンディガス
アルボンディガスは、スペイン風のミートボールのこと。
トマトソースでしっかり煮込んだミートボールは簡単ながらもボリューム満点。バルはもちろん家庭でも日々親しまれており、おふくろの味と言っても過言ではないようです。
フリカンド
フリカンドはカタルーニャ地方に伝わる肉料理の一種で、元々は南フランスの料理だったと言われています。
牛肉をはじめマッシュルーム・玉ねぎを白ワイン・トマトなどで煮込んだ料理で、ローストしたアーモンドを入れるレシピなどもあります。
ソルサ
ソルサは、スペインのガリシア地方に伝わる料理で、豚肉をパプリカパウダー・にんにく・オレガノなどと共に漬け込み焼き上げたものです。
フライドポテトを添えて出されることも多く、お酒のおつまみにはぴったりです。
アドバード
アドバードは、スペイン風のポークソテーです。「マリネする」という意味の動詞 "adobar" の過去形 "adobado" がそのまま料理名になっています。
白ワインビネガー・にんにく・パプリカパウダーなどを混ぜたものに豚肉を漬け込み、オリーブオイルでしっかり焼き上げた一品で、さっぱりとした味わいがとても美味しいです。
スペインの魚料理
バカラオ・アル・ピルピル
バカラオ・アル・ピルピルは、バスク地方に伝わる料理です。
タラをにんにく・オリーブオイルなどで煮た一品で、ソースが沸騰する際に「ピルピル」という音がするためこのような名前が付けられました。
サルサ・ヴェルデ
サルサ・ヴェルデとは、パセリ・オリーブオイル・にんにくなどから作られた緑色のソースのことです。
タラ・ヒラマサ・スズキなどの魚と合わせることが多く、イタリアなどでも親しまれています。
ボニート・コン・トマテ
ボニート・コン・トマテは、鰹のトマト煮です。
トマトや白ワインと一緒に煮込んだ一品は、また一味違う鰹の美味しさを楽しむことができます。
スペインのスープ
マルミタコ
マルミタコはカンタブリアやバスクなどを中心に日常的に食べられている料理で、カツオまたはマグロをじゃがいも・玉ねぎ・パプリカ・トマトなどの野菜と共に煮たスープです。
カツオまたはマグロが手に入ったらぜひ一度自宅で作ってみてはいかがでしょうか。
サルモレホ
サルモレホはコルドバ発祥のトマトの冷静スープです。
トマトとニンニクのみで作られた子のスープはサラサラというよりはトロリとしていて、上に刻んだ生ハムやゆで卵を乗せていただきます。
ガスパチョ
スペインのスープと言えば、真っ先にガスパチョが思い浮かぶという方も多いのではないでしょうか。
トマト・きゅうり・玉ねぎなどから作るこの冷たいスープは、夏場の暑い時期に食べることがほとんど。バゲットを添えていただきましょう。
サルスエラ
サルスエラはカタルーニャ地方発祥の料理で、海老・イカ・ムール貝などの魚介類をトマトやブイヨンで煮込んだスープです。
海の旨味をしっかり感じられる一品と言えるでしょう。
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