尊いの意味とは?
尊いの意味
尊いとは、主に自分が好きなキャラクター・芸能人・アイドルなどの所謂「推し」という存在に対して「素晴らしい」「ありがたい」などの意味で使われる言葉で、読み方は「とうとい」です。
2010年~2014年頃からこのような意味合いで使われ出したと考えられています。
若者言葉の一覧にも収録されています。
尊いの類語
尊いの類語として、「最高」「可愛い/格好良い」「貴重な存在」などが挙げられます。
本来「尊い」とは、「崇高で近寄りがたい様子」「神聖で高貴なさま」と言った意味合いの言葉でしたが、この類語を見る限り最近ではスラングとして使われる場面が増えてきていることが窺えます。
尊いと一緒に使われる言葉
ここからは、尊いの類義語としてセットで使われることの多い言葉をご紹介していきます。
無理
本来は「理を欠くこと」「道理に反すること」を意味する「無理」ですが、近年ではキャラクター・芸能人・アイドルなどに対しての愛情が限界に達した時によく用いられるようになりました。
その大きな愛情に耐えることができず、尚且つそれを的確に言葉で表現することもできない様子を表します。
「尊い」とセットになる際には、「無理尊い」などのように使われます。
しんどい
「しんどい」も元々は「骨を折る」「難儀」といった意味合いの言葉ですが、最近は愛情をはじめとした様々な感情が高まってはいるものの、その感情をどこにもぶつけることができず苦しい様子を表す言葉として使われる傾向にあります。
2017年に放送されたテレビ番組「創刊!流行語大賞」ではアニメ女子流行語としてこの「しんどい」が選ばれました。
「推しがしんどい」などのように使われることが多いですが、「尊い」を使って「推しが尊すぎてしんどい」と使うことも頻繁にあります。
沼
「沼」は「ハマって抜け出せない様子」を表す際によく使われる言葉ですが、最近ではそれが若干転じて「趣味にハマる」「好きな人にハマる」という意味合いで用いられることがほとんどです。
「夢中になってなかなか抜け出せない」という意味で使われることも多く、「推しの沼から抜け出せない」といったフレーズもよく見かけます。
尊いは褒め言葉?
尊いという言葉は、対象に対して強い感情を抱いた時に使われる最上級の褒め言葉です。
好きなキャラクター・芸能人・アイドルなどがあまりにも素晴らしく、この世のものとは思えない神聖さであるといったニュアンスを含むので、信仰心に近いといっても過言ではありません。
元々はネット用語として使われていましたが、近年では若者の間で幅広いジャンルに対して使われるようになりました。
尊いとはどのような気持ち?
どれくらい好きかの程度によってその意味合いは一人一人若干異なりますが、基本的には対象を本当に大切に愛おしく思っていると言えます。
それが恋愛感情であるかどうかに限らず、「好き」「愛している」といった気持ちが強く、人によっては崇拝に近しい感情を抱いている場合があります。
尊いの例文
ここからは、「尊い」を使った具体的な例文をいくつかご紹介していきます。
例文1.『尊過ぎて泣けてきた。』
漫画・アニメ・ゲームのキャラクターや芸能人など、ファンとしてずっと応援している対象の人物や物に対する気持ちが高まった時、このように言い表す場合があります。
実際に泣いているかどうかはさておき、「泣きそうなくらい今私は感動している」「愛しい気持ちが抑えきれず感情を制御しきれない」といったニュアンスで用いられることがほとんどです。
例文2.『語彙力がなさすぎて尊いしか出てこない。』
自分自身の感情を的確にうまく言い表す手立てのない時、「語彙力がない」としてこのように口にすることがあります。
最近では一言に全ての感情を詰めることができるスラングが若者を中心に流行していますが、これらのスラングを日常的に使用しすぎて本当に語彙力が低下してきていると感じる人も多いようなので、できることであれば自分の言葉で言うよう意識すると良いかもしれません。
尊いの派生語
ここでは、「尊い」から誕生した派生語をいくつかご紹介します。
てぇてぇ
「てぇてぇ」は、「尊い」を表すネットスラングです。
アニメ・漫画の「ドラゴンボール」の主人公 孫悟空の口調を真似しあえて訛りをいれたことが由来となっており、「TT」と表記されることもあります。
VTuberに対して使われることが比較的多く、配信者同士やキャラクター同士が仲良くしている様子を見て「てぇてぇ」と使われる傾向にあります。
尊み秀吉
尊み秀吉とは「尊い」「豊臣秀吉」を組み合わせた造語で、「素晴らしい」「完璧」「最高」などを意味する言葉として知られています。
声優の松井恵理子さんが考案したことをきっかけに徐々に広まり、2020年にはバンド 超能力戦士ドリアンによって「尊み秀吉天下統一」という楽曲もリリースされました。
尊みザウルス
「尊みザウルス」は、VTuberの届木ウカさんがファンアートを紹介した時に使われた言葉で、「とても素晴らしい」「すごく嬉しい」などの感情が入り混じった末に誕生した言葉だと推測できます。
本人やファンの間ではよく使われる言葉なので、今後一般的に使われるようになる可能性もあると言えます。