「ごりごり」とは?意味・類語・例文・英語での表現など
「ごりごり」という言葉を聞いたことはありますか?
「今年の新語2020」にもランクインした言葉ですが、その言葉の響きから何だか屈強でごついものを想像してしまいますよね。
今回はこの「ごりごり」の意味や使い方などについて詳しく解説していきます。ごりごり系と称されるものもいくつかご紹介しているので、様々な角度からこの言葉が持つニュアンスを掴んでくださいね。
ごりごりの意味
「ごりごり」は、「とても」「ものすごく」「めちゃくちゃ」「本気で」「エネルギッシュな」という意味を持つ比較的新しい若者言葉です。
これまでは「ごりごりと豆を挽く」「肩が凝ってごりごりする」などのように擬音の一つとして使われてきた言葉ですが、その力強いイメージが転じて物事の度合いを強調する際に使われるようになりました。
基本的に物事の強調として使われる傾向にありますが、時としてギャップの度合いの大きさを表わすこともあるため、ある意味見極めが難しい言葉であると言えます。
ごりごりの類語
「ごりごり」の類語として、「揺るぎない」「筋金入りの」などが挙げられます。
「揺るぎない」は「揺らぐことがなく確固としている」という意味で、「我々の信頼関係は揺るぎない」のように物事が動じることのない様子を表し、「信念」「意思」「決意」などの言葉と一緒に使われることが多いです。
一方で「筋金入りの」という言葉は「体・思想が鍛え上げられて強固であること」「心構えや体がしっかりしていること」を意味します。
「筋金入りのファン」などの言葉をテレビや雑誌で見聞きしたことがある方も多いかもしれませんね。
「ごりごり」と比較するとどちらもやや堅いイメージのある言葉ですが、物事を強調するという観点で見ると、「ごりごり」と同じくらい強く相手に印象付けることができるでしょう。
ごりごりを英語で表現すると?
新語としての「ごりごり」を英語で表現すると真っ先に“very”や“so”が思い浮かぶと思いますが、”extremely”も「ごりごり」にあたる語として考えられます。
“He is extremely tidy. (彼はとても綺麗好きだ)”という英文を「ごりごり」をつかって訳すとすれば「彼はごりごりのきれい好きだ」という風に訳すことができるでしょう。
英語を使って誰かと会話をする際に、ぜひ取り入れてみてくださいね。
ごりごりの使い方
「ごりごり」の意味や類語などについて見てきましたが、実際の会話や文章ではどのように使うとより自然なのでしょうか。
4つの例文を通じてその使い方やニュアンスを見ていきましょう。
【使い方1】彼女は大人しそうに見えるがごりごりの武道家だ
こちらの例文では「筋金入りの」という意味で「ごりごり」が使われていますが、「彼女は大人しそうに見える」「しかし彼女は武道家である」という同一人物に関する二つの情報から生じるギャップを「ごりごり」という言葉によって強調しています。
予期していない情報を前後の文に持ってくることで、その人についての情報をより強く印象付けることができますね。
【使い方2】あの人はごりごりの理系だ
この例文に使われている「ごりごり」も、「筋金入りの」「正真正銘の」という意味合いで使われています。
「ごりごりの使い方1」と似た意味合いですが、人物に関する情報を単に「理系である」とするのではなく「ごりごりの(=正真正銘の)理系である」としているので、その度合いの強さを表現することができています。
何か一つのことを極めている人に対して使うと、褒め言葉のようなポジティブな意味合いも演出できるかもしれませんね。
【使い方3】この写真はごりごりに加工されている
この例文の中の「ごりごり」は「めちゃくちゃ」「とても」といった意味合いで使われています。
一見「ごりごりに加工されている写真」という情報のみに見えますが、この文章には対象となる物や人が実物とはかけ離れていることを示唆しており、水面下でそのギャップをも強調しています。
「マッチングアプリで出会った人と実際に会ってみたら写真とは全く違う印象の人だった」「ネットショッピングで買ったものが写真とは全然違う」という出来事をよく耳にしますが、それらもまさに写真がごりごりに加工されているからこそ起こる悲劇なのかもしれませんね。
【使い方4】ごりごりの方言
こちらの例文では、「めちゃくちゃの」といった意味で「ごりごり」が使われています。
通常自分とは違う出身地の方と話す際には標準語を使いがちですが、同じ出身地の人や地元の友達と話す際には方言を使うことの方が多いため、そんなときに「ごりごりの方言で話す」という風に言い表すことができます。
日本テレビの人気番組「月曜から夜ふかし」で放送された「関西弁特集」でも、「『ほいで』という言葉はごりごりの関西弁で恥ずかしい」という意見が寄せられ、関ジャニ∞の村上信五さんがショックを受けていました。
この「ごりごりの関西弁」というフレーズを見ても分かるように、「ごりごり」には「生粋の」「めちゃくちゃ」といった意味合いが含まれていることが分かりますね。
ごりごり系がつく言葉
「ごりごり」という言葉について見てきましたが、世の中には「ごりごり系」という言葉がつくものが多数存在しています。
こちらではその「ごりごり系○○」について簡単にご紹介していきます。
ごりごり系ファッション
ごりごり系ファッションをご存知でしょうか。
「ごりごり系」と頭にあるように、ごりごり系ファッションは一般的に筋肉質な男性やクールな印象の女性がするファッションのことを指します。
アメカジ系・ストリート系・アウトドア系などがごりごり系ファッションとして分類されているようですが、いずれも厳つくてかっこいい印象を受けますよね。
ごりごり系バンド
ごりごり系バンドは、その言葉からもイメージできるようにロックバンドのことを指します。
主にハードロックやラウドロックと呼ばれる音楽を手掛けるバンドのことで、アメリカのバンド SLIPKNOT や LINKIN PARK などがその代表とも言えるようです。
海外だけでなく日本にも多くの人気バンドが存在し、マキシマム ザ ホルモンをはじめ SiM や coldrain なども注目されていますよね。
特に coldrain が手掛ける楽曲「FEED THE FIRE」は、アニメ「王様ゲーム」の主題歌になったことでも有名なので、ぜひ一度聴いてその世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
ごりごり系男子
ごりごり系男子というとボディビルの大会に出ていそうな男性を想像してしまいがちですが、一般的にはマッチョな男性の他にも体育会系男子・肉食系男子のことを指す言葉です。
ごりごり系と称される男性は、リーダーシップや積極的もあり女性を上手にリードしてくれそうというイメージが共通してあるため、魅力を感じる女性も多いもの。
今も昔も女性の注目を集めている存在と言えます。