サンドの意味とは?トリオとの違いを併せて解説
サンドの意味
サンドとは特定のキャラクター3人によるカップリングを表す言葉という意味で、主に受けであるキャラクターが攻めの2人から同時に行為を向けられるシチュエーションの話やそういった構図のイラストを紹介する際に用いられます。
これは2人の間で板挟み=2枚のパンに具材が挟まれたサンドイッチのような状態となっていることから付けられました。
なお、表記をする際には、中心になるキャラクターの名前をサンドの前に置き「○○サンド」とします。
このカップリングはBL(ボーイズラブ)やNL(ノーマルラブ)において見掛けるシチュエーションですが、百合(GL、いわゆるガールズラブ)の場においてもごく稀に使用されます。
サンドのカップリングを用いる場合、中心に置かれる人物は受けとして残る2人が攻めという構図となるので、この構図を記号で表記する際は以下のようになります。
例
B→A←C
この場合、受けはAのみで矢印を向けるBとCは攻めとなります。
上記の構図だけ見ると、Aを取り合う三角関係を想像してしまいますが、恋愛感情を伴っていなくてもこの状態であればサンドとして成立するのでほのぼのしたものから泥沼状態までもつれ込んだものまで、その内容は作家によって多種多様です。
サンドはこちらの一覧にも収録されています。
サンドの発祥
この1対2のシチュエーションはサンド、サンドイッチという言葉と共に古くから存在していましたが、それを「○○サンド」という言葉で表すようになったのは2004年から2012年まで週刊少年ジャンプにて連載されていた天野明の漫画「家庭教師ヒットマンREBORN!」の二次創作からと考えられています。
これは、主人公の沢田綱吉(愛称 ツナ)を中心に置いた同シチュエーションを「ツナサンド」と呼んだことから「○○サンド」という言葉が広まったという説です。
トリオとの違い
サンドというシチュエーションは、3人という人数からトリオとも称されますが、単なる3人組を意味するトリオと違ってサンドは先述した通り、受け1人に対して攻めが2人で受けに好意を向けているのがまず大前提となります。
もうひとつ、サンドのシチュエーションでは中心人物となる1人(受け)を軸にしてストーリーが展開される傾向が強いことがその特徴として挙げられます。
このことからトリオはあくまでも「3人」または「3人組」と、人数的なものを意味する用語で、サンドは「1人の受けに対し、2人の攻めが好意を寄せる」という3人の関係性の仔細を表す用語となります。
サンドの類義語
三角関係
三角関係は3人のキャラクター内で繰り広げられる恋愛模様をさす言葉です。
これはサンドと非常に似てはいますが、サンドが「B→A←C」だけをピンポイントで表す言葉に対して三角関係は3人という人数は同じものの、各々思いを向ける相手は特に定まられていません。
なのでサンドの「B→A←C」を含む関係性だけでなく「A→←B←C」や「A→B→C→A」も三角関係のシチュエーションとなります。
ハーレム
ハーレムは1人に対して複数の相手が思いを向けていることを表す言葉です。
サンドと大きく異なるのは、ハーレムは登場人物を3人に限定しない点と中心となる1人が攻めであることです。
1人の攻めが複数の受けに好意を向けられる状況がハーレムとされており、これは「総攻め」という言葉にも言い換えられます。
反対に受け1人に対して、複数の攻めが好意を向けることを「逆ハーレム」や「総受け」と称されます。
ハーレムはその特徴から、男性向け作品でよく見掛けるシチュエーションのひとつです。
NTR
NTRとは「寝取られ」もしくは「寝取り」の意味で、日本語表記をローマ字表記にしてその頭文字だけを取った言葉です。
NTRは既に結ばれているカップルの間に間男が割り込み受けを寝取ってしまう、という文字通りの意味となります。
このNTRはその言葉の特性上、体の関係を描くものが大多数なのでかつてはR18とされることがほとんどでしたが、近年ではそういった直接的な描写をしない一般向けのNTR作品も存在します。
また、このNTRも先に挙げたハーレムと共に男性向けでよく見られるシチュエーションです。