ネコの意味とは?使い方や類義語も併せて解説
ネコの意味とは?
ネコとは、同性同士での恋愛において主に受け側の役割をする人という意味です。
このネコという言葉は受け側を表す言葉ですが、反対の攻め側を表す言葉は「タチ」となります。
ネコはBL(ボーイズラブ)や百合(GL、いわゆるガールズラブ)など創作の世界で発生した言葉ではなく、LGBTの世界において自身のセクシャリティを示すために発生した言葉と言われております。
LGBT、特に同性間で恋愛関係を築くビアン(レズビアン)やゲイ界隈では異性と付き合うそれと違い、攻め側受け側が一見するとわからないので自身のセクシャリティを伝えるため、また、相手のセクシャリティを把握するために日常的に使用されています。
ネコはこちらの一覧にも収録されています。
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ネコの語源
ネコの語源は主にふたつ挙げられます。
ひとつめは英語のpussycat(プッシーキャット)からきたという説です。
これは日本語で言うことろの「猫ちゃん」や「にゃんちゃん」というニュアンスの言葉なのですが、それと同時に女性器を表すスラングとしてもこのpussycatが用いられます。
この意味から連想したのと、用いられているpussycatからcatだけを抜き出した結果、cat=ネコ=受け側という言葉がきたのではないかとされています。
ふたつめは工事現場で使用される手押し一輪車の別称である「ネコグルマ」からきた説です。
これはネコグルマを押している姿が行為中のある体位に見えることから、ネコグルマ=受け側とし、ネコという受け側を表す言葉が発生したと言われております。
英語のpussycatと手押し一輪車のネコグルマ。
上記ふたつがネコの語源としてもっとも有力な説とされています。
また、ネコという言葉が発生する以前、1970年代頃の小説の中には、受け側を「おやま」と表していた例も存在します。
このおやまという言葉は歌舞伎からきたとされています。
男性だけで構成される歌舞伎の場において、男性の登場人物を演じる役者を「立形」と呼び、女性の役を演じる役者を「おやま」と呼んでいるところから攻め側をタチ、受け側をおやまと呼んだと推察されます。
ネコの類語
受け
ネコの別称で言葉の通り、カップリングにおいて受け側を示します。
創作の世界ではこちらの受けという言葉の方が認知度は高く、BLや百合界隈をはじめ、広く扱われている言葉です。
右
これはカップリングを表記する際に「攻めキャラ×受けキャラ」と、必ず受ける側が右になることから生まれた言葉です。
必ず受け側が右にくるので攻め側のことは「左」と表されます。
ボトム
英語で表記するとbottom、直訳すると「下」という意味で、海外圏ではこのボトムが受け側を表す言葉として用いられています。
ボトムとは反対に、リードする側のことは「top」トップとされています。
このトップやボトムも、タチネコと同じように海外におけるビアン、ゲイの界隈では自身のセクシャリティを示すために用いられます。
このボトムですが、プロフィールなどに用いる場合はそれを略した「btm」と記します。
ネコの使い方
ネコは、攻め側受け側が一見すると判断することが難しい同性同士の恋愛において受け側を表す為に用いる言葉です。
LGBTの場では自身と相手のセクシャリティを明確に提示、把握するため日常的に使用されていますが創作の場でもたびたび使用されております。
しかしここでは一次創作や二次創作の場において、この言葉を使う場合の用途を例として挙げます。
「××(キャラクター)はタチネコで言うと絶対ネコ」
「××(キャラクター)のバリネコっぷりが尊すぎる」
バリネコとは「バリバリネコ」という意味を略した言葉で、タチネコの中でもネコ=受け側しかしない人のことを示します。
なのでこの場合、どのキャラクターとカップリングをしても受け側となる「総受け」を表すニュアンスで用いられています。