塩対応の意味とは?対義語や関連語を由来と併せて解説
塩対応の意味とは
塩対応(しおたいおう)とは、愛想がないことや、そっけなくすることなどの「しょっぱい」態度という意味の言葉です。
塩のしょっぱさ、塩辛さを上記の態度に当てはめて表現しています。
塩対応の由来
塩対応という言葉は、元々は大相撲から由来します。
相撲の世界において、塩が撒かれる土俵に這ってばかりいる力士は弱い(つまりは負けが多い)とされており、その表現が力士からプロレスラーに転身した力道山によって格闘技の世界に持ち込まれます。
そこから「パフォーマンス能力の低い選手や試合=しょっぱい(つまらない)」という俗語が生まれ、格闘技の世界をはじめ広く世間で用いられるようになりました。
このしょっぱいという俗語から後に塩対応という言葉が生まれるのですが、しょっぱいから塩対応に転じたとされる経緯としては下記のふたつが挙げられています。
ひとつは2000年代以降、お笑いタレントの内村光良が芸能界で使用するようになりそこでしょっぱいという言葉が転じて塩対応という言葉が生まれたという説で、当初はハロープロジェクト(ハロプロ)系の番組で時々使用されていたとされています。
もうひとつはアイドルが行う握手会などのイベントにおいて、ファンへの対応が素っ気ないことに対してその様子を塩対応と表したとされる説です。
この塩対応という言葉は、2014年11月にユーキャンから発表された新語・流行語の50語のひとつにもノミネートされ、また、2015年度版現代用語の基礎知識にもその説明文が掲載されました。
塩対応の対義語
塩対応とはそっけなく、愛想のない接し方を指します。
それを踏まえて以下の対義語を紹介します。
神対応
神対応(かみたいおう)とは、塩対応の対義語とされている言葉で「真心のこもった対応」や「他とは比較にならないくらい素晴らしい対応」を言い表す際に用いられます。
この神対応という言葉は、塩対応が世間に広まってからその対を成す言葉として後発で生まれました。
手厚い
手厚い(てあつい)とは「扱いやもてなし方が丁寧」という意味をもつ言葉です。
また、この手厚いという言葉は人に対しての接し方だけでなく将棋や囲碁、チェスなどのボードゲームにおいても「厚みを重視する堅実な指し方=手厚い」と言い表されます。
塩対応の関連語
減塩
減塩(げんえん)とは、塩対応に関連した言葉です。
この減塩という言葉は、アイドルグループAKB48の元メンバーである島崎遥香(ぱるる)に由来しています。
現役時代、島崎は握手会などのイベントにおいて度々素っ気ない態度をとり「ぱるる=塩対応」とファンの間で認識されていました。
しかし、2013年6月に行われたイベントで「握手会での対応を良くしていきたい」と発言したことから「それまでの塩対応が軟化した=減塩」という言葉が生まれました。