おます(関西弁)の意味とは?
おますの意味
「おます」とは、「ある」「おる」の丁寧語です。
標準語では「あります」「ございます」にあたる言葉で、関西圏でも現在は日常会話などでもほとんど使いません。
おますの語源と由来
「おます」の語源は、実はまだはっきりとは分かっていません。
現時点で有力だとされている説は、「御座ります」が「おざります」に変化しそこからどんどん形・音が変化したというものです。
寛政の頃から使われていた言葉でしたが、文政に入るとその認知度は一気に上がり実際に使っている人も増加したようです。
おますの使い方
ここからは、「おます」の使い方を確認していきます。
例文1.「ほなこれお願いしてもええやろか。」「よろしおます。」
「よろしおます」は「良いですよ」という意味です。
近頃はこのような言葉遣いをする人もあまり見かけなくなりましたが、落語などでは今でも使われているので、その響きを存分に味わうことができるでしょう。
ほなについてはこちらをチェック!
例文2.「その後体どない?」「大事おまへん。」
この例文は「その後体調どう?」「心配ないよ」という意味です。
「おまへん」は「ない」「いない」を表す丁寧語なので、「おます」とセットで覚えておくと良いでしょう。
どないについてはこちらをチェック!
おますとおすはどう違うの?
「おます」によく似た「おす」という言葉をたまに耳にすることがありますが、「おます」は大阪府で、「おす」は京都府でそれぞれ使われる傾向にあるという違いがあります。
否定形の「おまへん」も京都府では「おへん」に変化するので、地域によって形が変化することを押さえておきましょう。
おます以外の関西弁の語尾は?
関西では、「おます」以外にも様々な語尾が存在します。
ここからは、その代表的な語尾を標準語訳と一緒に確認していきましょう。
~や:~だ
~やろ:~でしょ
~やねん:~なんだ
~やってん:~だったんだ
~やで:~だよ
~はる:~されている
~なん:~です/~ですか?
このようにして見てみると、「~や」から派生した語尾が圧倒的に多いです。
関西圏以外の都道府県で育った方にとってはそれぞれの語尾がどのような意味を持つのか瞬時に判断するのが難しいかもしれませんが、日常的に関西人と会話をしていれば徐々にそのニュアンスが掴めてくるでしょう。