オーケストラピットの意味とは?
オーケストラピットの意味
オーケストラピットとは、オペラやミュージカルなどの公演で舞台と客席の間に設けられているオーケストラの演奏場所という意味を持つ言葉です。
演劇、音楽の関係者やそのファンからは「オケピ」「ピット」という略語で呼ばれるケースが多く散見されます。
オーケストラピットの語源
オーケストラピットは英語の"Orchestra Pit"が語源となっています。
「Orchestra(オーケストラ)」の「Pit(竪穴・窪み)」という意味で、オーケストラが演奏している窪んだ場所そのものを表現した言葉であると言えるでしょう。
オーケストラピットはどこにある?
前述のように、オーケストラピットは舞台と客席の間に設置されていることが大半です。
オペラやミュージカルの公演時には欠かせないオーケストラ隊ですが、同じステージ上で演奏を行った場合、演者の動きや舞台装置を集中して見ることが難しくなってしまいます。
舞台前のスペースを掘り下げて客席よりも低い位置にオケピが設置することで視界が開けるため、生演奏も舞台上で繰り広げられている演出も全てが融合された公演が可能となります。
オーケストラピット席とは?
生オーケストラを使用しないコンサートや他の演劇では、オーケストラピットの床を観客席の床と同じ高さまで上げて、その場所に座席を配置することがあります。
その座席を指しているのが「オーケストラピット席」です。
オーケストラピット座席はステージに近い前方に位置していることに違いありません。
演者による繊細な演技を肉眼で見ることができたり、臨場感のある音楽を存分に楽しむことができるおすすめの座席となります。
デメリットを挙げるとすると、常に舞台上を見上げているために首が痛くなったり、舞台セットの全体は見づらくなってしまうため、ご自身の観劇スタイルに合わせて座席を選ぶと良いでしょう。
オーケストラピットで演奏する為には?
オーケストラピットで演奏する為には、管楽器などの演奏に長けていることは必須条件ですが、その会場で演奏するための団員募集などの情報を入手することは一般的に困難と言えます。
例えばミュージカル公演の場合、俳優やダンサーのオーディション情報はよく目にしますが、オーケストラ奏者の募集についてほとんど情報が出ておらず、その劇団で演奏経験がある人や出身校などからの紹介など横の繋がりで決まることが多いのではないかと推測されます。
そんな中、宝塚歌劇団は独自のオーケストラを抱えているため、試験を突破し入団が叶えばオーケストラピットで演奏することができます。
オーケストラに欠員が出た際などに募集がかかっているので、劇団ホームページをこまめにチェックし、来るタイミングに備え楽器演奏のスキルを磨き続けていきましょう。
オーケストラピットの具体的な使い方
最後に、オーケストラピットの具体的な使い方をご紹介します。
使用例1.『上演前のオケピから聞こえてくるウォームアップ音に胸が高鳴る。』
オーケストラの奏者は、開演前から本番にかけて楽器のチューニングやウォームアップを行なっています。
これから行われる素敵な上演に胸が高鳴る瞬間でもあるため、その空間を味わうために早めに会場入りするのもおすすめです。
使用例2.『オーケストラピットの中を見学できるなんてとても貴重な体験だ。』
関係者以外は立ち入り禁止のオーケストラピットですが、舞台裏を見ることのできるバックステージツアーが催されていることがあります。
もし機会があれば参加申し込みをして、オケピ内から見る会場の様子などを体験してみてください。