ゲネプロの意味とは?
ゲネプロの意味
ゲネプロとは、舞台演劇などで本公演と同じ条件で行う最終通し稽古を意味する言葉です。
公演直前にスタッフ・演者全員で本番同様の動きを行い、各所の細かなタイミングや進行に関する懸念事項を最終確認することでよりパーフェクトな状態で本番を迎えることができます。
ゲネプロの語源
ゲネプロはドイツ語で「総合検証」を意味する"generalprobe(ゲネラルプルーべ)"が語源となっております。
日本ではゲネラルプルーべを略してできた「ゲネプロ」呼びが長きに渡り音楽、演劇業界で定着していきました。
ゲネプロ以外に「ゲネ」、ドイツ語読みで「GP(ゲーぺー)」などと使用されることもあります。
ゲネプロとリハーサルの違い
ゲネプロと似た場面で使われている言葉に「リハーサル」があります。
リハーサルは英語の"rehearsal"に由来しており、多くは音楽業界や映像作品などの収録現場で多く使われている言葉です。
舞台におけるリハーサルも本番を見越した稽古や進行確認の役割ではありますが、ゲネプロは本番に近い最終稽古を指しているので、使い分けには注意が必要です。
ゲネプロの類語
ゲネプロの類語を以下に挙げていきます。
ドレスリハーサル
ドレスリハーサルは英語で"dress rehearsal"で、その言葉通り「衣装を身につけて行うリハーサル」という意味です。
英語圏では最終稽古のことをドレスリハーサルと表されることが多いので、英語圏での使用の際は置き換えてみると良いでしょう。
ランスルー
ランスルーも英語の"run through"で、「走り抜ける」「通し稽古」という意味を持った言葉です。
ゲネプロと同じ意味を持つ言葉ですが、テレビ業界や映画業界などでよく使われていると思われます。
ゲネプロ≒ドレスリハーサル≒ランスルーであることに変わりないので、シチュエーションや現場毎で使い分けることをお勧めします。
ゲネプロは一般公開される?
ゲネプロの様子がマスコミや関係者向けに公開されることを「公開ゲネプロ」と呼びます。
公開ゲネプロに一般客が招待されることはほとんどありませんが、その様子がネットニュースやワイドショーなどで取り上げられることで集客効果が見込めるようです。
プレビュー公演
公開ゲネプロとは違い有料とはなりますが、本公演前の数日間「プレビュー公演」が設定されていることがあります。
プレビュー公演は、新作作品や複数人が同じ役を演じるダブル・トリプルキャストなどの場合に設けられていることが多く、実際の観客の反応や複数ある役の組み合わせによって演出を変更し、本公演までに修正を行うことを目的としています。
その特性から、プレビュー公演は本公演のチケット代よりも低く設定されているためので、いち早くお得に舞台観劇をしたい方におすすめです。
ゲネプロの使用例
最後にゲネプロを使用した例文をご紹介します。
例1.『明日の公開ゲネプロに向けて動線の確認をしておこう。』
前述のようにゲネプロは本番会場で行われます。
稽古場で何度も稽古を重ねてきてはいますが、実際の現場に入らないとセット配置や捌け口など細かな動線などは確認ができません。
ゲネプロを本番同様行うためにも、事前確認が必須であると言えます。
例2.『夕方のWSで推しのゲネプロ映像が流れるから録画しないと。』
公開ゲネプロにはマスコミが入っているため、テレビ番組で放映されることもあります。
例文の「WS」とはワイドショーの略語で、アイドルや若い俳優のファンがよく使用している言葉です。
人気俳優やアイドルが出演している舞台だと、ゲネプロの様子が放映されていることも多いので、テレビ欄でチェックしてみてください。