プロローグの意味とは?
プロローグの意味
プロローグとは、作品が始まる前にその意図などを簡単に暗示する導入部分のことを意味します。
また、そこから派生して「何かの始まり」「何かの発端」という意味も持っています。
プロローグは物語のあらすじに触れるものではなく、作品を理解するための情報提供や予告となっています。日本語で言えば「序章」や「序幕」という言葉が当てはまります。
プロローグの語源
プロローグは英語の "prologue" から来ている言葉です。
「prologue」は2つの単語からできており、前半の "pro" は「前の」、後半の "logue" は「談話」という意味があります。
これを語源として、プロローグは「作品の始まりの導入部分」という意味になったのです。
プロローグはもともとギリシャ時代の演劇上演の際に使用されていました。それが世界中に広まっていったとされています。
プロローグの必要性
プロローグの大きな目的は、読者や視聴者の興味関心を引き寄せることです。
特に刑事物や事件性のある内容の作品に関しては、冒頭に引き込まれる要素を作っておいた方がクライマックスまで興味を持って見てもらうことができるのです。
また、プロローグは作者が物語の中で何を見せたいのかを視聴者に提示する場でもあります。つまり作品の方向付けと言っても良いでしょう。
しかし長すぎるプロローグは逆に退屈で、視聴者の興味を失わせてしまうことになります。プロローグでは端的に伝えたいことを伝える必要があるのです。
ゲームにおけるプロローグ
長年愛されてきたゲームのシリーズが久しぶりに発売される時などに、「プロローグ作品」というものが作られることがあります。
例えば人気シリーズ『キングダムハーツ』では、前作から『キングダムハーツ3』が発売されるまでに10年以上の間が空いていました。
そこでキングダムハーツを振り返るため、『キングダムハーツ3』の前に『キングダムハーツ2.8』が発売されました。これがゲームにおけるプロローグ作品です。
プロローグの関連語
次にプロローグの関連語をご紹介していきます。
関連語1.エピローグ
エピローグはプロローグの対義語とも言える言葉です。エピローグには「物語の結び」という意味があります。作品を見終わった後の補足と言っても良いでしょう。
舞台で実際に役者が演じる場合は、役者の一人が最後に物語の世界観のまとめや締めの言葉を語ることもあります。
関連語2.モノローグ
モノローグとは、演劇などで登場人物が一人でセリフを言うシーンのことを言います。
多くの場合、観客に向かって何かを説明したり自分の心情を話したりします。
海外では俳優のオーディションを行う場合、モノローグを使って審査を行うことが多いようです。
関連語3.ダイアローグ
ダイアローグはモノローグの対義語です。ダイアローグは物語の中の対話部分を意味します。
役者が会話をしたり問答をしたり、互いのやりとりが発生することをダイアローグと言います。
プロローグの使用例
最後にプロローグの使用例を見ていきましょう。
使用例1.『プロローグを読んで内容が気になったので、小説を買ってしまった。』
書店でたまたま目に入ったある作品のプロローグ。
どうしても内容が気になってしまい、結果的に小説を購入してしまったという使用例です。作者の思惑通りと言ったところでしょうか。
使用例2.『最初は小さな嘘だったのに、人間関係がこじれるプロローグとなってしまった。』
最初は小さな嘘のつもりが、結果的に相手を傷つけてしまい人間関係をこじらせてしまったという使用例です。
このように、最初は小さな出来事でも最終的に大ごとになってしまったということを表す際にも「プロローグ」という言葉が使用できます。