背徳感の意味とは?類義語や対義語も併せて解説
背徳感の意味とは?
背徳感(はいとくかん)とは「道徳から背く感覚」を意味する言葉です。
自身が何かしらの行動をとった際、それが「世間一般的に規範とされる行為(道徳)から逸脱してしまった」と、後ろめたい気持ちを抱くことを「背徳感を覚える」と言い表します。
背徳感の類義語
罪悪感
罪悪感(ざいあくかん)とは、背徳感の類義語のひとつです。
罪悪感は社会や他者に決められたルールや、自身が取り決めたことに対してそこから逸脱してしまった際に抱く気持ちのことを指しています。
罪悪感と背徳感、共に後ろめたさを感じることは共通していますが、上記の通り罪悪感は行った行為に対して「自分だけでなく、社会や他者など第三者」にも後ろめたさを抱くのに対し、背徳感はあくまでも「そういう行動をしてしまった自分自身」に後ろめたさを抱く意味合いなのでこのふたつの言葉には微妙な相違があります。
不届き
不届き(ふとどき)とは、物事の道理や法律に背く行いを意味する言葉です。
不届きという言葉は元々「ぶとどき」といって、受け取るはずのものが届かない際に用いられていた文章用語でした。
その「届かない」という事象が「道理に背いていること」という意味の結びつけをされ、そこから現在のような意味合いで用いられるようになりました。
インモラル
インモラルとは、日本語で「不道徳」や「不品行」を意味する背徳感の類義語のひとつで、道徳を無視する様子を意味する言葉です。
インモラルの英語での表記は「immoral」となります。
背徳感の対義語
道徳感
道徳感(どうとくかん)とは、背徳感の対義語となる言葉で「人としての守るべき規範を持ち合わせている感覚」を意味しています。
倫理感
倫理感(りんりかん)とは「社会において人として守り、行うべき事柄の道筋やそれに基づいた善悪の判断基準をしっかりわきまえている」ことを意味します。
先の道徳感と内容は酷似していますが、道徳が「自分」が思う、人としての守るべき規範を指しているのに対し、倫理は「社会において」人が守り、行うべき規範のことを指しています。
モラル
モラルとは英語の「morall(読:もらる)」からきたカタカナ語で「倫理」や「道徳」を意味します。
モラルハラスメント(モラハラ)はこのモラルが用いられており「社会において守るべき道理から反した嫌がらせ」を意味する言葉となっております。
背徳感な場面とは?
日常生活
日常生活において、多くの人が背徳感を覚える場面の例は以下となります。
深夜に甘いものやカロリーの高いラーメンなどを食べてしまった
休日の昼間から飲酒をする
会社や学校をわざと休んだ
上記で挙げた例は、いずれも「世間的に断じて駄目という訳ではないけれど、あまり良しとはされない行動」です。
こういった行動を取った際に、多くの人は「なんだか後ろめたいな」と背徳感を覚えるのです。
対人関係
背徳感を覚える場面は対人関係においても存在します。
不倫や浮気をしている
影で人の悪口を言う
誰かをいじめる
先に挙げた日常生活ではあくまで「個人」の範囲内で守るべき規範=道徳に背く行為に対し、対人関係での行為は自分以外の第三者も関わってくるので「社会的」な規範=倫理に背いている図式になります。
これによって日常常生活で背徳感を覚える場面と違い、対人関係となると急速に「世間的に良くない行動」のニュアンスが強まってしまうのです。