シュールの意味とは?語源や使われる場面、似た意味を持つ言葉も併せて解説
シュールの意味とは?
シュールとは非日常や非現実的という意味の言葉です。
現実ではありえないような変わった状況や、ありえなさすぎて少し笑えてしまうような状況に使われる言葉です。
和製のカタカナ語で、本来の意味とは少し異なる使い方をされます。
シュールの語源
シュールはそもそも、1920年代にフランスで起こった前衛芸術運動である「シュルレアリスム」が語源となっています。
このシュルレアリスムとは「超現実主義」という意味で、この運動の中では「まるで夢の中にいるような、独特の現実的な世界観を持つ」ような作品が多く作られました。
このことから、非日常・非現実的な状態に対して「シュール」という言葉が使われるようになりました。
さらに、その意味が転じて、単なる「非現実的」というよりも「高度に芸術的な面白さ」や「すぐには分からないけど、よく考えるとじわじわくる面白さ」というニュアンスでも使われる言葉です。
シュールの使い方
シュールはどのように使われるのか、3つの使い方を紹介していきます。
この展開はシュールすぎる!
漫画やドラマなどで、王道の展開ではなく少し変わった展開になることがあります。
また、さらにその展開がちょっと不謹慎だったり、分かりづらかったりすることもあるでしょう。
そんな時「この展開はちょっとシュール」や「シュールな展開すぎて、ファンは離れるんじゃないか?ww」というように使われます。
必ずしも高度に芸術的な展開ではなくても、ちょっと変な展開に対して使われる表現です。
芸人さんの芸風、シュールじゃない?
お笑い芸人の中には小学生でもわかりやすいような面白いギャグを言う人もいれば、一瞬「どういう意味だろう?」と考えて、意味が分かると面白いギャグを言う人もいます。
その後者のタイプの芸人さんに対して「芸風がシュール」や「ネタがシュールすぎて分かりづらい」という表現をします。
ゆるキャラなのに、なんかシュールww
最近ではゆるキャラも可愛いだけではありません。
可愛いのに毒舌だったり、可愛いのに行動が変だったり、あるいはそもそもあまり可愛くないゆるキャラもいます。
そのように少し変わったゆるキャラのことをシュールと表現することもあります。
「ゆるキャラなのに、なんかシュールで大人向けww」や「これは子どもは泣くタイプのシュールなゆるキャラ」という表現が使われます。
良い意味で「ゆるキャラらしさがない」というニュアンスが含まれることもあります。
シュールと似ている言葉
シュールには類語もあるので、そちらも3つ紹介していきます。
リアリティがない
元々の「非現実的・非日常」という意味を持つシュルレアリスムに近い類語として「リアリティがない」という表現があります。
これはギャグに限らず、ちょっと変わった空間を表現した絵などに使われることもある表現です。
人のようなふるまいをする犬が出てくる世界観や、上下さかさまになっているような世界観、あるいは空中にものが浮いているようなリアリティがない絵を「シュールだなぁ」という言葉の代わりに「リアリティがなくて素敵」と表現することもあります。
奇抜
ちょっとギャグっぽいニュアンスが加わると、「奇抜」もシュールと似た意味で使われる言葉として有名です。
「シュールすぎて誰もついてけないww」という表現は「奇抜すぎて、この展開には誰もついてけないww」という表現で使われることもあるでしょう。
きもかわ
先ほどのゆるキャラの例のように、本来であれば可愛く表現されるもの・美しく表現されるものが一風変わった表現をされている時に「きもかわ」という表現をすることもあります。
この時のきもかわも、シュールと似たようなニュアンスで使われていると考えることができます。