美人局の意味とは?語源や最近の言い方、出てくる状況や、被害にあった時の対策も解説
美人局の意味とは?
美人局(つつもたせ)とは、夫や恋人がいる女性が他の男性に対して気があるかのように振る舞い、それに男性が応じた時に、夫や恋人がその男性に言いがかりをつけて脅し、金銭などを巻き上げることを意味する言葉です。
その行動自体が、美人局と言われることもありますが、男性に気のあるそぶりをするような女性自身のことを美人局と呼ぶこともあります。
美人局の語源
美人局は元々、中国の「武林旧事」という書物にある記述が語源であると言われています。
娼婦が少年に近づいたところで男性が現れ「その女性は自分の妾である」と偽り、金品を騙しとった、という記述です。
これが語源となり、現在では娼婦や妾といった女性の状態に限らず「男女が共謀して金品をゆすりとること」を美人局と言います。
さらに、男女は知り合いである場合がほとんどで、語源のように全く知らない関係ではないケースが最近では増えています。
美人局の現代風の言い方
美人局は昔風の言葉ですが、現代風に言い換えるとハニートラップという言葉が適切でしょう。
女性がターゲットとなる男性を誘惑し、金品などをゆすりとるのがハニートラップです。
ただし、このようなハニートラップは女性の相棒である男性が出てこないケースもあります。
女性が単独で、こっそりターゲットの男性の財布を盗むのもハニートラップの一種です。
また、金銭が目的ではなく、企業のスパイなどが相手の男性の持つ情報を期待してハニートラップを仕掛けることもあります。
さらに、痴漢冤罪も現代版の美人局の一種と言えるでしょう。
女性が「痴漢に遭った」と証言し、その彼氏や夫役の男性が「示談にしてほしければ、お金を払え」のように言うのも、現代における美人局の一つです。
美人局が出てくる状況
美人局とはどういう状況で遭遇することが多いのか見ていきましょう。
マッチングアプリで女性と会った時
最近では、マッチングアプリを使った美人局が増えていると言われています。
女性がフリーで恋人募集中のフリをして男性と親しくなり、実際に会ったところで「浮気するように強要された」と彼氏に訴え、彼氏が出てきて金品を脅しとる、という方法です。
女性から逆ナンされた時
女性から急に逆ナンされて、美人局の被害に遭ってしまうこともあります。
女性から逆ナンされて、それに応じてデートをしていると急に男性が現れ「人の彼女に手を出すなんて!」と金品を要求してくるのです。
この場合、女性から誘われたと主張しても信じてもらえず、女性が一方的に被害者ぶるケースも多いでしょう。
美人局への対策
もし自分が美人局の被害に遭ってしまったら、どのように対策すればいいのでしょうか。
弁護士に相談する
マッチングアプリなどがきっかけで美人局の被害に遭った場合は、まず弁護士に相談することがおすすめです。
男女トラブルには慣れている弁護士がいるので、そこに相談しましょう。
誰に相談すればいいのか分からない場合は、行政の行っている無料相談でも構いません。
弁護士に相談する際は、まず「自分から誘っていないこと」や「女性から誘ってきた」という証拠を用意しておくのがおすすめです。
さらに「女性がフリーだと明言した」という証拠も用意しておくと良いでしょう。
警察に相談する
もちろん、警察に相談することで美人局を撃退できるケースもあります。
ただし、警察の場合は「男女間のトラブルは当人同士の話し合いで解決してください」と言われてしまうこともあります。
そのように門前払いされてしまった場合は、弁護士に同伴してもらって警察に再度相談するのがおすすめです。
その方が警察も真剣に聞いてくれるので、美人局に対する対応もしやすくなるでしょう。
お金は払わない
急に男性が出てきて「金を払え!」と言われると、ついついその場で払ってしまう人も少なくはありません。
ですが、そこで支払うと取り返すことが困難になります。
基本的にその場で連絡先は交換しませんし、女性にブロックされたら連絡することもできなくなるでしょう。
そのため、「これは美人局ではないか」と思うようなケースではお金を支払わないようにしましょう。
必ず「今は手持ちがないから後日」などといって連絡先を交換し、その間に弁護士や警察などに相談するようにしてください。