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高齢化社会の意味と問題とは?

(公開日: 2022年9月3日)

高齢化社会の意味・定義

高齢化社会とは、高齢者と言われる65歳以上の人が人口のうちの7%以上を占めている社会のことです。

高齢化社会という用語は1956年の国際連合の報告書で「1956年当時の先進国の水準を基準とし、人口のうちの7%以上としたのではないか」とされたことに由来しているという説があります。

日本においては1970年に高齢化社会に突入しました。

高齢者社会に関連する用語

高齢社会

高齢社会とは、人口のうちの14%が65歳以上の高齢者となった社会のことです。

日本では、1994年に高齢化率が14%を超えて高齢社会になりました。(総務省統計局の人口推計によると、1994年に日本の総人口約1億2300万人対して高齢者数は約1,760人になった)

日本は1970年の高齢化社会から、24年で高齢社会を迎えることになったのです。

超高齢社会

超高齢社会とは、人口のうちの21%が65歳以上の高齢者となった社会のことです。

日本では、2007年に高齢化率が21%を超えて高齢社会になりました。(総務省統計局の人口推計による)

これには団塊世代、団塊ジュニア世代の人達が2007年には60歳になり、2012年には高齢者の定義となる65歳になったことが原因の1つとして考えられます。

日本が高齢化社会になった5つの要因

要因1:医療水準の向上

高齢化社会の原因として、医療水準の向上が挙げられます。

医療水準が向上したことで、過去は助からなかった病気の人達も治療することができるようになりました。

結果的に、平均寿命が伸びたことで高齢者が増えたのです。

要因2:公衆衛生の発達

高齢化社会の原因として、公衆衛生の発達が挙げられます。

公衆衛生とは、国民の健康増進と保持を目的とし、疾病を予防するために保健機関などが中心となって行う衛生活動のことです。

私たちが当たり前のように受けている全ての恩恵は昔からあったわけではなく、戦後少しずつ整備されてきたものです。

実際に戦前は感染症である肺結核などが国民病とされていましたが、戦後は生活習慣病がん心疾患などが多くを占めるようになりました。

これも公衆衛生の発達によるものです。

要因3:死亡率の低下

高齢化社会の原因として、死亡率の低下も挙げられます。

65歳以上の高齢者人口が増えているので、実際の死亡者数は増えています。

人口の年齢構成が変わりないと仮定した場合の年齢調整死亡率の場合、死亡率は低下してきています。

その背景には、先に書いた医療水準の向上公衆衛生の発達、さらに食生活や生活環境の改善栄養状態の改善などが挙げられます。

今の日本は恵まれすぎていて、戦前では考えられないくらいの高い生活水準です。

国民皆保険制度により、健康保険証を所持していれば誰もが医療サービスを受けることができます。

昔は助からなかった病も治療できるようになり、飢餓で亡くなる人も激減しました。

要因4:平均寿命の延び

高齢化社会の原因として、平均寿命の延びも挙げられます。

厚生労働省、令和元年度作成の平均寿命の国際比較によると、日本は2019年時点で男性の平均寿命は81.41歳、女性の平均寿命は87.45歳です。

1965年頃の男性の平均寿命は65歳~70歳、女性は70~75歳です。

当時に比べるとどちらも10歳以上長生きしており、自然と高齢化社会になることが考えられます。

この背景には、先ほどと重複しますが医療水準の向上や、食生活の改善といったことが原因として挙げられます。

要因5:出生数の減少

高齢化社会の原因として、出生数の減少も挙げられます。

出生数は第二次ベビーブーム以降徐々に下がり、2018年には921,000人となりました。

出生率の減少には、人生の選択肢が豊富になったこと、不景気が加速することで経済的に子どもを持つ余裕がないこと、日本という未来に希望が持てないことが考えられます。

高齢化社会が抱える問題

高齢化社会が抱える社会問題について書きます。

労働人口の減少

高齢化社会の社会問題として、労働人口の減少が挙げられます。

厚生省管轄の国立社会保障・人口問題研究所発表の資料によると、2030年に日本の人口は約1億1,1912万人となり、そのうちの31.1%の約3,715万人が65歳以上の高齢者の時代が到来します。

2030年には、3人のうちの1人が高齢者の時代になるということです。

労働人口が減少することで現役世代の消費も鈍化し、結果的に国内総生産も低下することになります。

税金収入も大幅に減ることで国から受けられる社会保障も悪化し、さらに国民1人1人の負担は増すばかりになります。

社会保障費の増加

高齢化社会により、社会保障費の増加も必然的になります。

財務省の資料でも、それが明らかです。

団塊の世代の全員が75歳以上となる2025年には介護は2018年の1.4倍、医療は1.2倍に、さらに現役世代の人口が減り続ける2040年ぐらいには介護は1.7倍、医療は1.4倍の増加が見込まれています。

増えた分の社会保障費を賄うための増税、あるいは今まで受けられていたサービスのカットなどが想像されます。

現役世代の負担の増加

高齢化社会により、今後も現役世代の負担は増加していく一方です。

得られる税収は減っていくのに、社会保障費などの出費はますます増えていきます。

増えた分を賄うには、現役世代からより多くの税金を徴収するしかありません。

今後ますます税金の負担が増えていくでしょうし、今まで免除されていたものも支払う義務が発生する可能性はあります。

要介護者の急増

高齢化社会により、要介護者は急増していくことが見込まれます。

どんなに生活習慣をきちんとしようと心掛けていても、年齢を重ねると体のどこかに支障をきたすようになります。

その結果、「介護施設や介護人材の不足」「老老介護」などの副次的な問題も発生しています。

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