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妖怪の種類一覧。縁起の良いものや日本三大妖怪なども解説!

(公開日: 2023年3月1日)

日本の有名な妖怪一覧

小豆洗い(あずきあらい)

小豆洗いは「小豆とぎ」「小豆ごしゃごしゃ」とも呼ばれている妖怪で、水辺で小豆を洗うような音を立てると言われています。

「小豆洗おか 人取って喰おか」と口ずさむことがあり、川に落とされることもある。

一反木綿(いったんもめん)

一反木綿はその名の通り白い布状の姿をした妖怪です。一反はおよそ10m~12m程の長さだと言われているので、一反木綿の体長もそれくらいあると考えて良いでしょう。

通行している人間の首に巻き付いたり顔を覆うことが多く、主に鹿児島県に伝わる妖怪として知られています。

一本だたら(いっぽんだたら)

一本だたらは一本足と一つ目を持つ妖怪です。「だたら」という言葉は巨人またはたたら製鉄を意味するようです。

基本的に害はないようですが、旧暦の12月20日に人を食べると言われています。元々一本だたらは奈良県に伝わる妖怪ですが、奈良県南部にある山岳地帯は冬場雪に覆われる傾向にあるため、雪で命を落としてしまわぬようこのような妖怪が誕生したと言われています。

海坊主(うみぼうず)

海坊主は海に現れる妖怪で、船を沈めようとする恐ろしい妖怪です。漁師がこの海坊主に遭遇すると、悪天候になったり不漁になるとも言われています。

「海法師」「海入道」とも呼ばれていて、頭髪はなく人面でスッポンの身体をしています

がしゃどくろ

名前はあまり認知されていないかもしれませんが、がしゃどくろは巨大な骸骨の姿をした妖怪です。江戸時代に活躍していた浮世絵師 歌川国芳の「相馬の古内裏」のがしゃどくろは有名で、ジブリアニメの「平成狸合戦ぽんぽこ」にも登場します。

埋葬されることのなかった死者たちの骸骨・怨念が集まって妖怪化したもので、夜道を彷徨い歩きます。

唐傘小僧(からかさこぞう)

唐傘小僧は一本足で傘の姿をしていて、妖怪の中でも有名な存在です。

室町時代には既に絵巻物「百鬼夜行絵巻」の中に登場していますが、実は人々の間で認知されるようになったのは江戸時代頃から。一つ目で舌を出している状態で描かれることが多いです。

烏天狗(からすてんぐ)

烏天狗は人間の身体に鳥のようなくちばしと羽を持つ妖怪です。修行用の装束を身に纏い剣を持っていますが、これは剣術に秀でているため。幼い牛若丸に剣術の指導を行なったのも烏天狗であるという伝説も残されています。

基本的に悪さをするものとして認知されていますが、中には良い行いをする烏天狗もいるようです。

口裂け女(くちさけおんな)

口裂け女は、昭和の時代に有名だった妖怪です。口が耳まで裂けており、その大きな口をマスクで隠した姿が特徴的。遭遇すると「私綺麗?」と尋ねてくると言います。

今でこそ架空の妖怪として認識されていますが、口裂け女の出没の噂が広まった当時はパトカーが出動するほどの騒ぎになったようです。

絡新婦(じょろうぐも)

絡新婦は、女性の姿に化けている蜘蛛の妖怪です。

江戸時代の怪談集「宿直草」「太平百物語」の中では、美しい女性の姿で人に近づきやがて食い殺すなどと書かれていて、あまり良い妖怪ではないことが窺えます。

ダイダラボッチ

ダイダラボッチは伝説上の巨人で、妖怪として扱われることの多い存在です。日本各地で似通った伝承があり、「デイダラボッチ」「大太法師」など様々な呼び方がされています。

山や湖を作ったとも言われており、元々は国造りの神様のような存在であったのではないかと考えられています。奈良時代に編纂された地誌「常陸国風土記」や風土記「播磨国風土記」などの中にもダイダラボッチが登場します。

提灯お化け(ちょうちんおばけ)

提灯お化けも日本の妖怪の中では定番の存在です。提灯の割れた部分が口になっていて、長い舌と一つ目のついた姿が印象的。その姿は数多くの浮世絵師にも描かれました。

しかし意外なことに口頭伝承はほとんど存在しておらず、絵巻などの中でのみ存在する妖怪だったのではないかと考えられています。

人魚(にんぎょ)

人魚と言えば魚の尾を持った美しい女性を思い浮かべますが、実は日本では人魚は妖怪として扱われてきました。和名では「ざんのいお」と言います。

日本においては人魚を見れば災いの前兆だとされていました。ヨーロッパの人魚とは随分と違うものであったことが窺えます。

鵺(ぬえ)

平安時代に登場した妖怪に、鵺がいます。記録によって若干異なるようですが、基本的には猿の顔・トラの手足・タヌキの胴体・ヘビの尾を持つ妖怪と言われています。

「ヒョーヒョー」という不思議な声で鳴くことから不吉なものとされており、当時の平安貴族たちは鵺の鳴き声が聞こえてきたら不吉なことが起こらぬよう祈祷をしたようです。

ぬらりひょん

専門家によると、ぬらりひょんは海坊主と同じ分類になる妖怪のようです。漢字では「滑瓢」と書き、大きな頭が特徴的。

捕まえようとすると「ぬらり」と手をすり抜け、また「ひょん」と現れることがその名前の由来だと言われています。

のっぺらぼう

のっぺらぼうとは、目・鼻・口など顔を構成する要素が何一つ無い妖怪のことです。

伝承なども存在しますが、タヌキやキツネなどが人を驚かすためにそのような姿に化けていたというものがほとんどです。

ヤマタノオロチ

ヤマタノオロチは古事記や日本神話にも登場する妖怪で、日本最古の妖怪と考えられています。

漢字では「八岐大蛇」と書くように、8つの頭を持っているのがその最大の特徴。最後には大量の酒を飲んで酔って眠っている間にスサノオノミコトによって退治されてしまいます。

山姥(やまんば)

山姥は、山奥に住むと言われる老婆の妖怪です。耳まで裂けた口や長い髪がその特徴の一つ。

道に迷った旅人を親切にもてなし、眠っているところを食べてしまうと言われています。この山姥の話を分かりやすく描いた絵本に「三枚のお札」などがあります。

雪女(ゆきおんな)

雪女は美しい女性の姿をした雪の妖怪です。白装束を身に纏っているのがその特徴。宿を求めて家に訪れ、家主の男性を凍死させるなどの伝承が残されています。

室町時代に作成された浮世草子「宗祇諸国物語」にその名が登場することから、室町時代には既に誕生していたことが分かります。

轆轤首(ろくろくび)

妖怪と聞いて真っ先に思い浮かぶのが轆轤首。伸び縮みが自在にできるほどの長い首を持ちます。

実は轆轤首は首が伸びるものだけではなく、もう一種類「抜け首」というものが存在します。抜け首は胴体から首が離れ飛行するタイプのもので、こちらも轆轤首に分類されています。

縁起が良いとされる妖怪一覧

アマビエ

アマビエは、鱗のある身体に3本の脚、長い髪、くちばしが特徴的な妖怪で「予言獣」という種類に分類されます。

1846年に肥後(現在の熊本県)にアマビエが現れたという言い伝えがあり、豊作と疫病の流行を予言していったそうです。その際にアマビエ自身が自分の姿を描いて人に見せるようにと伝えました。そのためアマビエの絵には疫病退散のご利益があるとされており、新型コロナウイルス流行の際にもアマビエの絵が流行りました。

座敷童(ざしきわらし)

座敷童は子どもの姿をした妖怪で、座敷童が家に住み着いたりその姿を見れば幸せになれるという言い伝えがあります。女児のイメージが強いですが男児の座敷童もいるようで、女児の座敷童を見れば幸せな結婚をすることができ、男児の座敷童を見れば出世すると言われています

主に東北地方に伝わる妖怪で、座敷童が出るとして有名な宿泊施設は今でもとても人気です。

八百比丘尼(やおびくに)

八百比丘尼は人魚の肉を食べて不老不死の力を得たという伝説的人物ですが、しばしば妖怪としてその名が挙がる存在です。

彼女は若々しい姿のまま800歳まで生き、最期は洞窟の中にこもって迎えたようです。貧しい人々に手を貸すなど善行を重ねながら生きた彼女の伝説は、全国各地に残されています。

日本三大妖怪と日本三大悪妖怪とは

日本三大妖怪

鬼(おに)

節分の日の象徴として親しみのある鬼も、実は妖怪の一種です。赤・青・緑・黄・黒などの肌の色に1本~2本の角、鋭い牙や爪というイメージから、現代においても怖いものとして認識されています。

河童(かっぱ)

河童は日本人に一番親しまれていると言っても過言ではない妖怪です。体は全体的に緑色をしていて、くちばし・甲羅・頭の皿が特徴的です。人を川に引きずり込んで溺れさせます。

天狗(てんぐ)

長い鼻に赤い顔が印象的な天狗は、妖怪とも神様とも言われる存在です。山の奥深くに住んでいて、神通力を持っていると言われています。

日本三大悪妖怪

日本三大悪妖怪は、人々に災いをもたらしたとされる妖怪のことです。ひとつずつ簡単に見ていきましょう。

玉藻前(たまものまえ)

玉藻前は九尾の狐です。絶世の美女の姿をしていることで知られており、鳥羽上皇の寵姫になると鳥羽上皇の体調がみるみるうちに悪くなってしまいました。陰陽師である安倍泰成によって正体を暴かれ最後には石になってしまいますが、石になってからも多くの人の命を奪い続けたといいます。

酒呑童子(しゅてんどうじ)

酒呑童子は、平安時代の京都で町を荒らしまわったと言われている鬼です。お酒が大好物で、最後は源頼光らに首をはねられてしまいます。その様子を描いた浮世絵師 歌川芳艶の「大江山酒呑退治」は、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

祟徳天皇(すとくてんのう)

祟徳天皇は日本の第75代目の天皇です。弟である後白河天皇との確執の末舌を噛み切り自害してしまい、その後後白河天皇の周辺で相次いで人が亡くなりました。崇徳天皇の怨霊はその後も恐れられ続け、江戸時代になると「雨月物語」などで妖怪として描かれるようになりました。

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