相槌を打つの意味とは?
「相槌を打つ」の意味
「相槌を打つ(あいづちをうつ)」は、話をしている相手の話に調子を合わせて、「話を聞いている」「同意している」といった意味合いの反応を示すことを意味する慣用句です。
具体的には相手の話に対して「私も同感ですよ」という意思を伝えるために頷いたり、「はい」「うん」「なるほど」といった短い言葉で調子を合わせたりして、返答をすることです。
慣用句のイメージがつかない人は、こちらの例を参考に。
「相槌を打つ」の読み方
「相槌を打つ」は、「あいづちをうつ」と読みます。
「相槌(あいづち)」の槌(つち)は、物を打ち付けたり潰したりする工具の名前に由来しているので、「あいずち」ではなく「あいづち」と表記します。
「相槌を打つ」の由来と成り立ち
本来「相槌」は、刀鍛冶(かたなかじ)の世界で師が槌(つち)を打つ合間に弟子が槌を入れ、互いに槌を打ち合わすという意味合いで用いられていました。
そこから転じて「相槌を打つ=相手の話に調子を合わせてうなずいたり、短い言葉で返答する」という意味でも使われるようになりました。
「相槌を打つ」の使い方と用例・例文
「相槌を打つ」の具体的な使い方を例文で確認してみましょう。
母親の話に漫画を読みながら適当に相槌を打っていたら、途中から母親が不機嫌になった。
説得しようと試みたが、反対意見ばかりのこの集団の中では、誰一人相槌を打ってはくれない。
話をしているのは彼女ばかりで、周りにいた他の2人は彼女に相槌を打ってばかりいた。
「相槌を打つ」に類似した言葉
「相槌を打つ」と似た意味の言葉には、「合いの手を入れる」「話を合わせる」「調子を合わせる」「頷く」などがあります。
どの言葉にも相手の話に対して返答することを意味します。
「相槌を打つ」と混同されがちな言葉
よく混同されてしまう言葉に「合いの手を入れる」があります。
「合いの手を入れる」の「合いの手」は邦楽の世界で使用されていた言葉で、本来歌と歌との間に楽器だけで演奏する部分のことをいいます。
これがやがて「歌や音曲の間にはさむ手拍子・掛け声」を指すようになり、現在では「相手の話に合わせてちょっとした言葉やしぐさを会話の間に入れる」という意味でも使われるようになりました。
「相槌」と「合いの手」は語感が似ていることもあって、その意味と使い方を混同してしまいがちです。